「雅子皇后が長時間お話しになるので式部職に焦りが」 園遊会の時間不足問題 「急かすようなことは絶対にできない」

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職員が急かすようなことは絶対にできない

 宮内庁担当記者によれば、ご公務の負担も依然、大きいという。

「大阪・関西万博開会式ご出席のため、両陛下は前日の11日に大阪に入られました。ところが雅子さまのご体調もあり、御所のご出発が遅れてしまった。さらに当日も、万博会場ご到着が予定時刻を過ぎてしまったのです」

 さらに、宮内庁がルート変更という判断に至った背景には、こんな事情もある。

「雅子さまのご体調に関する事柄はかねて陛下の“専権事項”となっている。ご歓談の時間が押しているからといって、職員が急かすようなことは絶対にできないのです」(同)

「式部職がかなり焦っている様子だった」

 実際、別の園遊会経験者によると、

「雅子さまが招待客一人ひとりとあまりに長時間お話しになるため、当日の進行役を担う式部職がかなり焦っている様子でした」

 精神科医の片田珠美氏が言う。

「雅子さまは優秀過ぎるが故に、完璧主義的な傾向が強いように見受けられます。園遊会でも、皇后としてふさわしいお姿を見せようと気負われるあまり、お話につい力が入り過ぎてしまわれるのではないでしょうか。とはいえ適応障害の方にとって成功体験を積み自信をつけることが何より大事ですから、雅子さまのことを深く愛されている陛下は、会話を切り上げるように強く仰らないのでは」

細やかな気遣いが

 だとすれば、宮内庁は仕組みを変えるなど工夫してお支えするほかないわけだ。

「適応障害の方にとって、多くの初対面の人と話すのは大きなストレスとなり、視野が狭くなりがちです。従って雅子さまがご自分で残り時間などを考えながら園遊会を回られるのは、難しいといえます。だからこそ宮内庁側には、それとなく先を促すなど、細やかな気遣いが求められると思います」(片田氏)

 前編【「土砂降りの中2時間待機でずぶ濡れに…」「残暑で2人が病院搬送」 令和の園遊会はトラブル続き 今回のルート変更の裏側】では、令和に入ってトラブル続きの園遊会の問題点と、今回改善されたポイントについて報じている。

週刊新潮 2025年4月24日号掲載

特集「春の『園遊会』62年ぶり『ルート変更』の裏に雅子皇后の“ご歓談”」より

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