ドジャース編成トップも驚愕…阪神「佐藤輝明」メジャー挑戦に現実味も“最大の課題”を米スカウトはどう評価しているのか
ド軍編成本部長も驚いた打撃
3月16日のドジャースvs阪神の一戦は米国でも放送され、サイ・ヤング賞に2度も選ばれた左腕、ブレイク・スネル(32)から佐藤が放った先制3ランはもっとも衝撃的なシーンとなったようだ。
同試合を中継した米テレビ局LAは、副音声でドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長ともマイクを繋いでいた。試合前、実況アナウンサーが阪神のスターティング・ラインナップを紹介すると、フリードマン編成本部長は、
「凄いことだぞ。スネルを相手にこんなに多く(注・5人)左バッターを並べるなんて」
と口を挟んできた。24年までのデータだが、左腕・スネルはメジャー通算9年、計1000イニングを超える登板において、左バッターに打たれたホームランは僅か15本、被打率1割9分5厘と、圧倒的な強さを誇っていた。同編成本部長が“上から目線”で苦笑する表情も映されていたという。
その表情が一変したのは4回の阪神の攻撃。佐藤の打球が右中間スタンドに消えていく際、フリードマン編成本部長は「Oh、Oh、Oh!」と、「ウソだろ?」と疑う意味での驚きの声を入れていた。佐藤がダイヤモンドを一周していたときも、「スネルが左バッターにホームランを打たれた…。Is that true?」と、首を振った。
実況アナウンサー、解説者は「高めの直球をしっかり叩いていましたね?」と返したが、無言でまた首を振ったそうだ。
「スネルからホームランを打ったことはもちろんですが、フリードマン編成本部長の驚いた様子が中継されたことで、米視聴者の佐藤に対する印象が強まったようです。前日のカブス戦前も、選手たちが佐藤のフリー打撃の打球を見て驚いていたと聞いています」(前出・同)
昨年オフの契約更改後、佐藤は会見で「将来の米球界挑戦」の夢も語っていた。これまで、公の席でメジャーリーグ志望を口にすることはほとんどなく、「契約更改後」ということで、挑戦の時期などに関する球団との話し合いが始まったと解釈されたが、こんな指摘も聞かれた。
「佐藤のユニフォームの背ネームは『SATO』です。NPBの佐藤姓の選手は『SATOH』と表記されますが、米国では『SATO』が一般的です。ドラフト指名後の入団交渉で、佐藤が『どうしても』とこだわってそうなりました。佐藤のメジャーリーグ志望の強さは、阪神も織り込み済みと見るべき」(前出・在阪メディア関係者)
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