広末涼子の幼稚な行動は自己防衛? 「パニック行動」を繰り返す背景に「透明感」の呪い

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 交通事故を起こして搬送された病院で看護師に暴行してけがをさせたとして、傷害容疑で現行犯逮捕された女優の広末涼子容疑者(44)。これまでもお騒がせ行動が目立つ広末氏について、その原因をライターの冨士海ネコ氏が分析する。

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「自称・広末涼子」というパワーワードでネットが沸いた、広末涼子さんの逮捕劇。女優というのはさまざまな人間に変わる能力を持った人だが、広末さん自身は変われない人なのだろう。女優としての能力が低いということではなく、「私はこう」と思ったら曲げない、頑固な人なのだなあとつくづく思うのである。

 それは彼女を一流女優たらしめていた、「透明感あふれる美少女」というイメージとは真逆である。広末さん自身も、よく薄幸な美人役が割り当てられるが、本来の自分とは全く違うと戸惑いを明かしていた。

 といっても、広末さんの「透明感」を信じている人はもうほとんどいないだろう。若い時に報じられた無賃乗車や強面の男性たちとの交際遍歴、さらに一昨年の赤っ恥不倫によって、ヒロスエ神話は崩壊した。けれどもなぜか、広末さんだけがいまだに「透明感」の呪いに縛られているようなのだ。

 広末さんが不倫後に出演したYouTubeチャンネル「Short Hope」では、事務所に課せられていた「明るく清純なヒロスエ像」に息苦しさを感じていたと語っていた。スケジュールの過酷さもあって、命を絶ってもおかしくないような精神状況に追い詰められていたという。さらに2年ぶりの地上波復帰となったフジテレビ「ザ・共通テン!」では、母親としての姿を見せながらも、自身の言動が「すぐ変なニュースになる」「いい母親ぶってんじゃねえと言われてしまう」とコメント。週刊誌に撮られた時に生活感が出ないよう、長ネギは袋から出ない長さに切ってもらうなどのエピソードを披露した。

 共通するのは、「世の中の視線に苦しめられてきた」という悲劇のヒロイン意識である。

 でも果たして世間はそこまで、今の広末さんに注目しているだろうか。おそらく今回の事件に関しても、「ああまたか」とあきれている人はいても、「上品な母親と思っていたのに裏切られた!」と声を荒らげる人はほとんどいないに違いない。

 不倫騒動時は元夫であるキャンドル・ジュンさんが、「(広末さんは)2年に1回ぐらい、仕事などいろんなことで心の安定が崩れる」と発言していた。その背景に広末さんがずっと口にしている「ストレス」「プレッシャー」があって、言動がおかしくなる、ということなのか。今回搬送先の病院で暴力を振るったことについても、「パニック」ゆえの行動だと関係者は釈明している。

 ではその「パニック」の元凶となる「ストレス」や「プレッシャー」はどこから発生するのか。彼女の精神状態については専門家の判断が必要だと思うが、わたし個人が見る限り、それは単なる有名税というよりも、広末さんが過度に「世間の期待」を見積もり続けているからではないかと思うのである。

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