「日枝氏は最後まで煮え切らない態度だった」 権力にすがりつこうとしていた姿をフジ元役員が明かす 一方、中居氏は変装姿で友人を訪問
「なんてことのない話しかしていない」
後日、件の一級建築士に直接尋ねると、
「“近くまで来たから寄ったよ”という感じです。(中居氏と知り合ったのは)僕の古い友人が彼の友人で。甘いものの話とか、なんてことのない話しかしていません。(仕事の)依頼があればうれしいのですが、それは本当にありません」
と説明するのだが、額面通りには受け取れまい。中居氏はピーク時で、年間10億円は下らない収入を得ていたとみられている。現役時代に築いた巨額の資産を用いた、引退後の新居の建築やリフォームの相談に訪れたと考えるのが自然ではないだろうか。
フジが中居氏の女性トラブルに端を発する、一連の問題に関わる第三者委員会の報告書を公表したのは3月31日。中居氏が設計事務所を訪れた3日後だった。
報告書の最大のポイント
フジの清水賢治社長(64)はその日の会見で、
「会社としての救済が十分ではなかった結果、被害女性に大変つらい思いをさせてしまったことについて、心よりおわび申し上げます」
などと陳謝したのだが、
「報告書の最大のポイントは本事案を“業務の延長線上”で発生した、中居氏による“性暴力”だと認定した点です。ただし、トラブル当日の会食については、週刊文春が当初報じた内容と異なり、元編成部長が女性アナウンサーを誘うなどの“関与は認められなかった”と判断されています」
とはフジ関係者だ。
「また第三者委員会は港浩一前社長(72)や大多亮(とおる)元専務(66)=現・関西テレビ社長=をはじめ、前編成局長など当時の幹部らがこぞって本件を“プライベートな男女間のトラブル”と即断したことが、フジが本事案への対応を誤る大きな要因となったと断じました」(同)
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