父・森永卓郎氏は「大反対」…「肋骨にひび」でもリングに上がる経済アナリスト・森永康平氏が格闘技を引退できない理由

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若者が経済に興味を持つきっかけに

 改めて森永氏に話を聞いた。

「もともと格闘技は、若い人たちが経済に興味を持つきっかけになればと思って始めたものでした。実際、練習や試合で一緒になった20代の子たちがYouTubeなどで私の“別の一面”を知り、『NISAってやった方がいいんですか』『103万円の壁って何なんですか』などと聞いてくれたりしています。大きな影響を与えられたわけではないですが、少なくとも私の身の回りではそういった変化が起きているんですよ」

 いわゆる「格闘技」を始めたのはここ数年の話だという。

「学生時代に柔道や空手の経験はありましたが、本格的に格闘技の世界に足を踏み入れたのは38歳になってからです。妻とは『40歳になるまで』と約束していたのですが、今年2月に40歳の誕生日を迎えた後も、内緒で試合を組み続けてしまっていますね……。やっぱり、やっていると面白くて、なかなかやめられないんですよ」

父と妻からは……

 これには故・森永卓郎氏も、

「完全に反対していましたね。『子どももいるし、頭を使う仕事なんだから商売道具を削るようなことはやめろ』とよく話していました。私の性格をよく知っているからか、どうせ言っても聞かないだろうと半ば呆れた様子でしたが……」

 そんな父親と妻からの強い要請を、ついに受け入れるときがきたということか。

「2人の言うことももっともですからね。たとえば打撃系の競技は辞めて、柔道の経験を活かせる柔術に主戦場を切り替えることも考えています。『経済に興味をもってもらうため』『面白いから』というのもたしかにありますが、実際、格闘技のおかげで80kgあった体重が50kg台にまで落ち、健康になれた面もあるんですよ。痩せて健康でいられるって大事なことですからね」

 そう自分に言い聞かせるように呟きながら、“本業”の姿へと戻っていくのだった――。

デイリー新潮編集部

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