「斎藤知事は即刻、辞任すべき」 橋下徹氏が断言 「告発者の職員や竹内前県議の自死は避けることができた」

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「告発が効果的なものであればペナルティーを減免すべき」

 橋下氏が、斎藤氏の内部告発への対応を指弾するのは、自身の経験に裏打ちされているためという。

「10年のことです。大阪市の河川の清掃作業において、環境局の職員が作業で収集した現金や貴金属を着服していたことが、内部告発によって発覚しました。実はこの内部告発者である職員も自ら金品を抜き取っており、そのため当時の市長は告発者である職員も懲戒免職処分としました。事件発覚時、僕は大阪府知事でしたが“有効な内部告発は告発者自身も黒かグレーなもの。首長や役所が知らなかったことを摘発してくれた大金星なんだから、黒やグレーの者の告発を奨励するためにも告発が効果的なものであればペナルティーを減免すべきだ”とコメントして、大阪市長・大阪市の対応を批判しました」

自死を避けることもできたはず

 告発者はその後、免職取り消しを求めて提訴。大阪地裁は12年8月、「内部告発の結果、不正行為の是正が図られた点を有利な事情として考慮すべき」であり、処分は「裁量権の乱用に当たる」として処分取り消しの判決を下した。

「判決時、僕は大阪市長の職にあり、“控訴はしない。告発者を厳罰に処すると、黒やグレーの者は内部告発をしてはならないというメッセージになってしまう”との談話を発表しました。すると、その後、核心に迫る内部告発が僕のところや告発受付窓口にたくさん寄せられ、市役所の不正の是正に大きく貢献したのです。内部告発者に黒やグレーな部分があるからといって、告発者を厳罰に処したり、ましてや告発自体を無効なものとして葬り去ったりすることは、内部告発制度を骨抜きにする行為に他なりません。斎藤氏が怪文書と断じる文書について、きちんと告発として扱って第三者調査をしていれば、告発者の職員や竹内英明前県議の自死を避けることも、また今回の百条委の報告書のような結論を早期に得ることもできたはずです」

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