「とにかく明るい中日」が話題も…「復活期待のベテラン組」と「未知数の新戦力」に大金を投じるチームの台所事情

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打撃も向上

 レベルの高い競争が行われているようだが、中日が3年連続で最下位に沈んだ最大の敗因は「打てない」こと。しかし、オープン戦14試合を終えた時点でのチーム打率は2割2分だが、本塁打7本はソフトバンクやロッテと並んで12球団2位で、計43得点も同じく2位(3月18日現在)。長いトンネルの出口がようやく見えてきたようだ。

「新任の松中信彦打撃コーチは『みんなきれいに打とうとしすぎている』と言って、フリー打撃ではスタンドインを意識させる練習もありました」(前出・名古屋在住記者)

 この「きれいに」発言について、多くのファンが思っていることがある。それは、前政権が推した“コンパクトスイング”の指導が合わなかった選手が複数いた、ということだ。

「深刻なのは、投手陣のほうです。高橋は健在ですが、4年連続で規定投球回数に達していた小笠原慎之介(27)が抜け、昨季の柳は4勝止まり。梅津晃大(28)、涌井秀章(38)らも結果を残せませんでした。ドラフト2位の吉田聖弥(22)の評判が良いですが、期待ではなく、やってもらわなければ困る状況です。量、質ともに充実していると思われていた投手陣は、先発ローテーションを再構築しなければなりません。新守護神候補のマルテがどこまでやれるのか分かりません」(前出・同)

 気の早い話だが、球団は来年、創設90周年のメモリアルを迎える。メモリアルイヤーで優勝を狙うには今季の底上げは必至だ。今季はその足場を固めるためのシーズンとなるが、若手の成長には時間が掛かる。未知数の外国人や外様組がチーム年俸ランキングの上位を占める事態はもうしばらく続きそうだ。

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