人気の「高田純次」「有吉弘行」に「サンドウィッチマン」が殴り込み…乱立する「散歩番組」の勝者と敗者は
何かと話題のフジテレビだが、その中で様々な重荷を背負ってしまった「ワイドナショー」(日曜10:00~11:15)は3月いっぱいで終了。後を担うのがサンドウィッチマン(伊達みきお、富澤たけし)と狩野英孝のお散歩バラエティー「かのサンド」だという。フジには午後にも似たような番組「なりゆき街道旅」(日曜12:00~14:00)があるが……。
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旅番組や紀行番組と呼ばれるものは昔からある。1970年にスタートした今年で放送55年目を迎える「遠くへ行きたい」(日本テレビ/読売テレビ制作:日曜6:30~7:00ほか)は代表格と言っていいだろう。83年から続くNHKの「小さな旅」(日曜8:00~8:25)もそうだ。もっとも「散歩番組はそれとはちょっと意味合いが異なる」と民放プロデューサーは言う。
「旅番組というのは広義のジャンルで、そこに紀行番組や散歩番組も含まれると考えていいでしょう。『小さな旅』はNHKのアナウンサーが旅人となって地域に住む人々や生活などに焦点を当てますが、お店の紹介などはほとんどありません。一方、散歩番組というのは主に半日程度の徒歩圏内の街やお店を紹介する番組ですが、重要なのは旅人です」
明確なジャンル分けはないようだが、いわゆる散歩番組の要素が強いのは以下の番組だ。
代表的な散歩番組はその名の通り「じゅん散歩」(テレビ朝日・月~金曜9:55~10:25)だろう。
地上波だけではない散歩番組
「他の散歩番組はゲストを迎えますが、この番組は基本的に旅人の一人しか出演しません。2006年に地井武男さんが旅人となった『ちい散歩』がスタートし、12年から2代目の加山雄三さんで『若大将のゆうゆう散歩』、そして15年から3代目の高田純次さんで『じゅん散歩』が始まりました。月曜から金曜の午前10時台の帯番組で、『ちい散歩』も当初はそれほど注目されませんでしたが、シニア層を中心に人気が高まり、ウラ番組とも互角に争うようになりました。地井さんの人柄あってのものだったと思います。現在の高田さんも評判が良く、飄々としたキャラが番組に合っていると言われています」
その他の番組もほとんどが冠番組だ。
「それだけ散歩する人のキャラクターが重視されているということです。基本的には街をぶらぶら歩くだけですからね。キャラ付けがハマって、そこで何を言うか、どこに目を付けるか、面白おかしく散歩を演出できるかが注目されるのです。『じゅん散歩』のほかに『有吉くんの正直さんぽ』(フジ・土曜12:00~13:30)や『モヤモヤさまぁ~ず2』(テレビ東京・土曜11:30~12:15)も散歩人のキャラがハマった番組だと思います」
土曜と日曜に集中しているようだが。
「もともとシニア層を狙った企画ですが、土曜・日曜の午前中ならシニア層以外の視聴者も見てくれるという期待が込められているのだと思います」
散歩番組は東京キー局や地上波だけに留まらない。
「お笑いコンビ千鳥が関東の旨いものを探しながら散策する『いろはに千鳥』(テレビ埼玉・水曜25:00~25:30)という人気ローカル番組もありますし、BSには『サンド伊達のコロッケあがってます』(BS-TBS・金曜22:00~22:55)という商店街を散策しながら大好きなコロッケを食べるという散歩グルメ番組もあります」
なぜこれほど散歩番組が増えているのだろう。
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