踏切自殺偽装事件で3度目逮捕 「太さ1センチの鉄棒やマドラーを肛門に突っ込む壮絶いじめ」警視庁は「4人全員の殺人での立件を諦めていない」

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 昨年12月に社会を震撼させた踏切自殺強要事件で、警視庁は塗装会社社長ら3人を強制わいせつ容疑で再逮捕した。10歳以上も年配の同僚の肛門に鉄製の棒を突っ込むという、惨たらしい“いじめ”だった。これで逮捕は3度目。着手から2カ月経った今も警視庁の執念をかけた捜査は続いている。

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動画で撮影してLINEで共有

 警視庁がこの事件に着手し、塗装会社「エムエー建装」社長・佐々木学(39)、同従業員・島畑明仁(34)、岩出篤哉(30)、野崎俊太(39)の4容疑者を逮捕したのは昨年12月8日のことだった。容疑は、2023年12月3日、同社従業員だった高野修さん(当時56)を板橋区内の線路に立たせ自殺に見せかけ殺害した疑いだった。

 だが同月27日に殺人と監禁の罪で起訴されたのは島畑、野崎両容疑者だけで、佐々木、岩出両容疑者は監禁罪のみで起訴された。

 2回目の逮捕は年を跨いだ1月9日。佐々木、島畑、岩出の3容疑者が暴行容疑で再逮捕された。出張先の静岡県富士宮市内のビジネスホテルで、高野さんの頭を抱えながらベッドに落とすなどのプロレス技をかけたほか、顔を殴る蹴るの暴行を加えた容疑だった。

 そして1月29日、同じ3容疑者が今度は強制わいせつ容疑で逮捕されたのである。

「容疑となったわいせつ行為は4回ありました。うち3回は、23年6月~7月、高野さんの自宅アパートで嫌がる高野さんのズボンと下着を下ろさせ、よく工事現場で見かけるような太さ1センチ、長さ50センチの鉄棒を肛門に突っ込んだ行為。太さ3センチの蛇腹でホースのような形状のものも使われました」(警視庁担当記者)

通常とは「逆」の異例の捜査

 もう一回は同年7月、場所は出張先の居酒屋店内だった。

「同様に、飲み物についてくる『マドラー』を高野さんの肛門に入れたのです。すべて実行したのは島畑容疑者で、岩出容疑者は全ての現場に、佐々木容疑者も一部の現場に居合わせていた。そして撮影された動画を3人でLINE上に共有していた。島畑、岩出両容疑者は2回目とは別に、高野さんにプロレス技をかけた暴行容疑でも再び逮捕されています。一部の動画内には容疑者らの笑い声も残されていました」(同)

 通常、再逮捕を積み重ねて事件を立件していく際は、罪の軽い容疑から着手していくものだ。今回なぜ警視庁は真っ先に殺人から入ったのか。

「本当は自供を得たかったので暴行や強制わいせつ容疑から入り、じっくり攻めたかった。しかし、暴行・強制わいせつ容疑には野崎容疑者だけ関与していなかったのです。先に3人のみを逮捕してマスコミに騒がれることで、野崎容疑者が逃亡することを恐れた」(同)

 殺人容疑で逮捕後も暴行などの容疑で逮捕を重ねているのは、

「結局4人とも全ての容疑を否認しているから。警視庁は殺人容疑では処分保留になっている佐々木、野崎両容疑者をなんとしてでも殺人であげたいのです」(同)

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