ガールズラブが題材の異色ドラマ 連ドラ初主演の25歳、本読みで相手から言われた「救いの存在になってほしい」

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「負けず嫌いです」

 さらに、昨年はドラマ「院内警察」、映画「赤羽骨子のボディガード」などで存在感を見せたが、芝居については「気持ちをストレートに出すことが苦手でした」とも明かした。

「今作の愛は相手に堂々と向かっていけたり、思ったことを素直に言えたりする強さがあります。私は気持ちを飲み込んでしまいがちだったので、愛のキャラクター自体に憧れをもって演じることができました。枝優花監督も、愛の人柄を丁寧につくって、私が課題に思ったことにも本気で向き合ってくれました。おかげで、愛の深い感情まで引き出せたと思います」

 恋愛ドラマらしく、水族館での愛と琴葉のデートや、告白シーンもある。

「実は水が苦手といいますか、プールに入ったりもできないんです(苦笑)。なのに、海に入って琴葉に告白するシーンもありまして……。でもお芝居に集中したら怖さもなくなって、愛が琴葉に初めて感情をあらわにする瞬間でもあったので、彼女の琴葉への愛情がどんなものか、私の中で明確につかめたいい経験でした」

 近年は「チェイサーゲーム」(テレビ東京系)や「彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる」(MBSドラマ特区)など、ガールズラブを描いたドラマも増えてきた。「いつかは挑戦したいと思っていましたが、思いのほか早くお話を、しかも主演でいただけたのでびっくりしました」という本作で殻を破った。

「特別打たれ強い人間でもないですが、負けず嫌いです。できないものをできないまま終わらせるのは嫌で、人より時間がかかっても克服したいですね。メンタルも強い方ではないですが、自分が自分を信じてあげないとどうするんだ! と思って頑張れています。お芝居で感じるのは、考えすぎてもダメなこと。素直に感じたままにやってみる方が、愛に近づくことができたと思います」

 女性同士の繊細な心の揺れ動きを演じて、新たな手ごたえをもって次のチャンスを待っている。

大宮高史
エンタメでは演劇・ドラマ・アイドル・映画・音楽にまつわるインタビューやコラムを執筆。そのほか、交通・建築など街ネタも専門分野。

デイリー新潮編集部

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