6代目山口組傘下「ラーメン組長」殺害で絆會ナンバー2らが逮捕 絆會のグループ犯罪と認定されてトップの逮捕も

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カタギ1人を含む5人が逮捕

 2023年4月、神戸市内でラーメン店店主と暴力団の組長を兼ねる男性が拳銃で撃たれて殺害された事件で、別の事件ですでに起訴されている暴力団のナンバー2ら合わせて5人が組織犯罪処罰法違反(組織的殺人)の疑いで逮捕された。どうやら捜査当局の狙いは、暴力団の組織的犯行を摘発することにあるようだ。

 組織犯罪処罰法の殺人容疑で逮捕されたのは指定暴力団・絆會の金成行若頭と組幹部ら4人の合わせて5人で、彼らは昨年4月、神戸市長田区のラーメン店で、店主で6代目山口組3代目弘道会傘下の湊興業・余嶋学組長を拳銃で撃って殺害した疑いが持たれている。この事件は、暴力団組長がラーメン店の店長でもあったという意外性が注目を集め「ラーメン組長殺害事件」として多く報じられてきた。その主犯が金若頭だと捜査当局が断定したわけだ。

 金若頭と同時に逮捕されたのは、絆會の前田貴光若頭補佐(2代目志闘会会長)、成田大輔幹部(2代目絆道会会長)増田高久幹部(貴道会会長)、そしてカタギの川相雅礼容疑者の4名だ。

組織犯罪処罰法の殺人罪の重さ

「川相容疑者は山健組傘下の妹尾組で若頭補佐まで務めた後にヤクザをやめ、事件発生時は廃品回収業に従事していたようです。事件発生直後、事件に使用された車を解体業者のところに持っていくなどした際に1度身柄を拘束されています」

 と、担当記者。

 逮捕後、川相容疑者は処分保留で釈放されていたが、事件で使われた車を扱ったということから、捜査当局がマークを続けていたのは想像にかたくない。

「役割としては金若頭がヒットマンで、他の4名がそれをサポートするというものだったようです。たとえば金若頭が現場から逃走する際にはいくつかの車を乗り換えていたようですが、そういった行動を手助けしたと見られています」(同)

 今回の逮捕容疑はいずれも組織犯罪処罰法の殺人容疑であり、犯人蔵匿や隠匿罪ではない。加えて暴力団同士の抗争ということもあり、起訴されて裁判に進めば10年以上の判決が下る可能性もある。

 金若頭は2020年に長野県で、6代目山口組側に移籍した弟分の男性を拳銃で撃ってけがをさせた後に逃亡生活へ入った。この件では殺人未遂の容疑で全国に重要指名手配された。

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