嵐 「株式会社嵐」設立は独立への布石 四宮新社長に期待されている重要な役割とは

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ジュリー氏が去り足並みを合わせやすくなった嵐

 皮肉なことだが、大野が嵐に戻りやすくなったのは、ジャニー氏の性加害の社会問題化に伴い、ジュリー氏が旧ジャニーズ事務所のトップから退いたから。

 大野とジュリー氏には長らく溝があった。対立が決定的になったのは大野に関する女性誌記事へのジュリー氏の対応が理由だ。大野の意向が酌み取られず、失望したという。これが活動休止の決定打になった。

 一方、ジュリー氏の秘蔵っ子と言われた相葉の場合、ほかの4人と足並みを合わせやすくなった。もしもジュリー氏が退任していなかったら、ジュリー氏とメンバーとの板挟みになり、動きにくかっただろう。

 スタート社に残っている4人はエージェント契約。同社の役割は仕事の獲得とギャラなどの条件の交渉ぐらい。4人の立場は限りなく個人事業主に近い。

 エージェント契約は独立とほとんど変わらないのである。エージェント(交渉人)役の人物が異なるだけ。それなら、CMやNHKなどの仕事がしやすくなる独立を選ぶのが自然な流れではないか。ファンへの裏切りとは次元が違う。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。放送批評懇談会出版編集委員。1990年にスポーツニッポン新聞社に入社し、放送担当記者、専門委員。2015年に毎日新聞出版社に入社し、サンデー毎日編集次長。2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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