「知り合いだけで10人ほどが指を落としている」 山崎製パンの“ブラックすぎる”労働環境とは…「死亡事故も頻発」

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過去にも複数の死亡事故が

 しかし、実は死亡事故は過去にも起こっている。

「20年には、神戸工場で、プラスチック容器の洗浄ラインの機械を停止させずに不具合の修復作業に当たっていた30代の男性従業員が、容器と機械の内壁の間に頭や上半身を挟まれて死亡するという事故が起こっています」

 と、山崎製パン関係者が明かす。

「この事故では神戸工場の工務課課長と製品管理課の班長が、神戸西労働基準監督署に労働安全衛生法違反で書類送検されています」

 15年には、古河工場で、小麦粉を貯蔵するタンクの清掃作業を行っていた従業員の土門佑一さん(39)=当時=が、高さ約10メートルの足場から転落して死亡。

 12年には、群馬県の伊勢崎工場で山崎製パンの配送社員の鈴木伸治さん(32)=当時=が、トラックのドアと車体の間に挟まれて死亡する事故が発生している。

 後編では、度重なる死亡事故をメディアが大きく報じない理由や、取材に対して担当者が笑いながら回答するなど、反省の色が見えない山崎製パンの企業風土などについて報じる。

週刊新潮 2024年4月18日号掲載

特集「『春のパンまつり』の折も折 工場で死亡事故 社長候補『創業家次男』が謎の死 『売上1兆円超』パン業界のガリバー『山崎製パン』で何が起こっているのか」より

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