2年連続センバツ準優勝 報徳学園はなぜ「専用グラウンド」もないのに、名門校と渡り合えたのか?

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「公立高校の方が立派な施設を持っています」

 今年の選抜高校野球は3月31日、健大高崎(群馬)が報徳学園(兵庫)を3対2で破り、春夏通じて初優勝を飾った。高校ナンバーワン捕手の呼び声高いキャプテンの箱山遥人を中心に力のある野手が揃い、佐藤龍月と石垣元気という左右の二枚看板が見事な投球を見せ、優勝にふさわしい戦いぶりだった。【西尾典文/野球ライター】

 1回戦が終了した時に、デイリー新潮に寄稿した「センバツ初戦突破!健大高崎が誇る“司令塔”箱山遥人の凄み “機動破壊”から方針を転換」(3月22日配信)という記事の中で触れているが、健大高崎は充実した設備と指導スタッフ、そして進学実績によって選手のスカウティングは全国でも屈指で、箱山と佐藤は東京出身、石垣は北海道出身といったように、中学時代から評判だった選手が多く集まっている。

 チームを指揮する青柳博文監督は、優勝インタビューで「自分一人ではできないので、仲間とかコーチ、いろんな方の支援のおかげです」と答えていた。まさに組織力で勝ち取った優勝だ。

 野球留学に対して否定的なファンなどからは、全国から有望な選手が集まることで健大高崎ではなく“県外高崎”と揶揄されることも多かったというが、野球で身を立てたいと考える選手の能力を伸ばすために、ハード面とソフト面を充実させ、結果に結びつけたことは高く評価されるべきだろう。

 一方で、設備や人員が充実していなくても結果を残しているチームがある。その代表格が、2年連続選抜準優勝の報徳学園だ。

 甲子園で春2回、夏1回の優勝経験があり、今大会で春夏通じて38回目の出場という名門校。にもかかわらず、報徳学園には、野球部の専用グラウンドや室内練習場がない。永田裕志前監督(現・日大三島監督)は、監督時代に「兵庫の他の公立高校の方がよっぽど立派な施設を持っています」と語っていたほどだ。

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