暴力問題で引退に追い込まれた北青鵬の今後 不祥事でクビになった先輩2人と同じ道を辿るのか

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最低でも1年間はトレーニング

 力士時代、スダリオは190センチ157キロ、貴賢神は191センチ・170キロ。2人をしのぐ体格の北青鵬だが、格闘家転身となれば、2人以上に体重を絞る必要がある。果たして、格闘家としての適性やいかに。

「宮城野親方は、北青鵬と同じ204センチの長身だった曙と同じような相撲を取らせようと思い、『(曙の現役時代の)映像を見て勉強しろ』と口を酸っぱくして言っていたようです。しかし、北青鵬はそれをせず、腰高で深く上手を取り、まわしを取っても攻め手はなし。下手な相撲でした。しかし、それでも、押しても引いても動かないので、相手が疲れてしまいそのうち押し出して勝っているパターンが多かったんです。なので、体重を落とせばスタミナはなんとかなりそうだし、長いリーチと重い腰は、格闘技でも通用するのでは」(先の相撲担当記者)

 これまで、RIZINには、元大関・把瑠都(39)、元幕内・大砂嵐(32)が参戦。把瑠都は巨体を生かしてそれなりに結果を出していたものの、政治家転身のために母国・エストニアに帰国。大砂嵐は一部報道で無免許運転が発覚し、18年10月に契約を解除されてしまった。

「把瑠都と大砂嵐に比べ、スダリオも貴賢神も海外のジムで最新の技術を吸収するなど、真剣に格闘技と向き合っています。北青鵬も、最低でも1年以上のトレーニングを真面目に積めば、RIZINのリングで戦える身体はできあがると思います。とはいえ、打撃は痛みも伴うし、怖がっていたらリングに立てません。さらに、相撲では決してなかった動きや 寝技の攻防がある。初挑戦の競技だけに、地味な練習を続けられる忍耐がないといくら身体能力があっても大成しません。力士として、スダリオや貴賢神よりも内容がひどい辞め方ですが、格闘技ファンはリングの上でしっかり結果を出せば受け入れてくれます。その気になったら心を入れ替えて練習を重ねる、もはや、“更生”の道はそこしかないでしょう」(先の格闘技担当記者)

 いずれにせよ、北青鵬はRIZINが欲しがる逸材であることは確かなようだ。

デイリー新潮編集部

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