今田美桜は朝ドラ、小芝風花は大河、そして… ドラマ評論家が見た2人の現在地

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 2025年前期の朝ドラヒロインには今田美桜(27)が選ばれ、同年放送の大河ドラマには小芝風花(26)が出演することが今月発表された。しかも、今度は日本テレビでも、同じ枠で2人続けての主演の話もあがっているという。テレビドラマ業界を席巻しつつある2人の現在地を、朝ドラの事情に詳しい評論家はどう見るか。

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 朝ドラヒロインをめぐって、度々“待望論”が取り沙汰されていたのが、今田美桜と小芝風花の2人である。学年は今田が1つ上ではあるものの、2人とも1997年生まれ。ともに正統派として着実にステップアップを果たしてきただけに、比較されてしまうのも致し方なしといったところだろうか。

「明るく清潔感のあるお二人は、どちらも朝ドラヒロインにはぴったり。いつどちらが選ばれてもおかしくない状況の中で、今回は今田さんが選ばれたということだと思います」

 そう話すのは、ライターでドラマ評論家の木俣冬氏。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)の著者であり、朝ドラ「なつぞら」や大河ドラマ「どうする家康」のノベライズ本なども手掛けてきた立場から、2人の現状を解説する。

「NHKが欲する人材」

「今田さんの朝ドラ『あんぱん』主演発表のすぐあとに、小芝さんの大河ドラマ『べらぼう』への出演が発表されました。ある程度人気が確立されている朝ドラの一方で、大河は新たな視聴者層を開拓すべく、方向性を模索している節もある。だからこそ、“若者にも高齢者にも支持される”という信頼感のもと、小芝さんの起用に行きついたのではないでしょうか。最近はNHKのBS時代劇や、フジテレビの『大奥』と、時代劇での評価を高めていて、着物姿の立ち振る舞いも素敵。こうした流れの中での大河出演であり、『遊女役』という意外性も含めて、大いに期待できる人選だと感じました」

 一部では“小芝の朝ドラ落選”という報じ方をするネット記事も散見されたが、

「言わずもがな、朝ドラのヒロインというのは特別な存在です。ですが、やはり大河は日曜8時の年間放送という意味でも、“ドラマの王様”というか、重みを感じます。どちらが上という話ではなく、お二人がそれぞれで活躍の幅を広げられているということだと思います」

「おかえりモネ」に今田、「あさが来た」に小芝が出演していたことをはじめ、これまでもNHKは、2人を重用してきた経緯がある。

「例えば朝ドラでいうと、以前はフレッシュで明るく、ちょっとドジっ子のようなイメージが持たれていたところから、今はそれだけでなく、どこか“陰り”の要素も求められるようになっている気がします。振り幅を広げ、視聴者層を拡大したいという意図もあるのでしょう。その意味で、今田さんも小芝さんも、正統派でありながら“陰”の部分もうまく表現できる方ですから、まさにNHKが欲する人材なのだろうなと思います」

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