「お笑いBIG3」でテレビに出続けるのは明石家さんまのみ タモリ、たけしとの違いは“距離感”

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あの名物企画はこうして生まれた

〈ちょうどさんまさんが免許を取ったばかりだったんです。もともとは例年どおり『BIG3ゴルフ』企画で、タモリさん、さんまさんの3人でゴルフを練習するコーナーにする予定でした。最初にたけしさんと打ち合わせしていたときに、チラッと、
「そういえば、さんまさんが免許を取ったみたいですよ」
 と話したら、たけしさんが、
「その運転ぶりを見てみたい。車庫入れをやらせてみて、ぶつかったらぶつかったで面白いじゃない」
 その後、『笑っていいとも!』の楽屋でタモリさんと打ち合わせをして、その場で「さんまさんが免許を取りました」と言ったら、タモリさんもたけしさんとまったく同じことを言い出したんです。
「じゃあ、さんまに運転させよう」
 さんまさんはレンジローバーを買ったばかりで、その車のことが大好きで、まあ僕としても、はっきり言って「車に傷がつけば番組として面白くなるな」と思っていたんですが、問題はそれをどうやってさんまさんに伝えるか、でした〉

「オレたちひょうきん族」や「あっぱれさんま大先生」、「笑ってる場合ですよ!」など、数々のバラエティ番組を手掛けたフジテレビの名物ディレクター、三宅恵介氏の著書『ひょうきんディレクター、三宅デタガリ恵介です』(新潮社刊)からの一節である。

 今や伝説となっている1991年の「第5回FNSスーパースペシャル1億2000万人の夢列島’91」で、明石家さんま(68)の愛車レンジローバーを、ビートたけし(77)が車庫入れしてブロック塀にぶつけたり擦ったりするという、「車庫入れ企画」の誕生秘話である。事前の打ち合わせでは、タモリ(78)もノリノリだったようだが、肝心のさんまのリアクションはどうだったのか?

〈忘れもしない、夏の「としまえん」でした。「あっぱれさんま大先生」のロケで、収録が終わったときに、さんまさんと打ち合わせをして、別れ際に思い切って、
「もしも、このレンジローバーが傷ついて……でも、ものすごくウケるような状況になったら……どうしますか?」
 と聞いたら、さんまさん、
「そりゃ、ウケるほうがええ!」
 その一言だけで、あとはぶっつけ本番〉

 視聴者が喜ぶ笑いが取れて、番組にも貢献できるのなら愛車を犠牲にすることも厭わない――さんまのプロ根性を知ることができるエピソードである。

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