「政権でダメなところはありますか」 岸田首相が依然として気にするテーマとは

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政策が総花的

 内閣支持率が危険水域に入る中でも、岸田文雄首相は持ち前の「聞く力」で世の中の声を拾い上げ、政策に反映しようと努めているという。各方面の専門家から課題を聞き出しているというが、首相が今もなお気にしている中身とは?

「岸田首相は就任以来、さまざまな政策を打ち出したものの、あまりにも範囲が広く総花的すぎると批判を浴びました。就任から900日を目前にしていますが、実現できたものは一般の人にはあまり実感がないかも知れません。ただ、日経平均が過去最高値を更新したという意味では、資産所得倍増計画を掲げたことや、ロンドンの金融街シティで“岸田に投資を”演説を行ったことが奏功していると言えるかもしれませんね」

 と、政治部デスク。

「もっとも首相就任当初は株価が低迷し、関係者からの評価は総スカンでした。首相の保有資産の公開内容によると、持ち株はゼロですしね。それでも当然ながら、日経平均の最高値更新は喜ばしいこととして首相本人も捉えているようです」(同)

政権でダメなところはありますか

 岸田首相が各方面の専門家を官邸や会食場所に招いて語りかける際のお決まりのフレーズがあるのだという。

 それは、「政権でダメなところはありますか?」――。

「面会した人からは、“ある意味でへりくだった感じで聞いて来られるので、話しやすいと言うか、本音を伝えやすい面がある”と聞いたことがあります。忌憚(きたん)のない意見を提案すると、“それは良いですね、ぜひ実現のためにお力をお借りできないでしょうか”といった返答が首相からあるそうです。本人も一国の宰相に対して問題点を指摘し、それに対して協力を依頼された手前、引くに引けず、問題解決の当事者に任命される……といったケースもあるみたいですね」(同)

 首相から頼りにされるというのは、それはそれで名誉なことのようにも受け取れるが、実際はどうなのだろうか。

「もちろんケースバイケースなのでしょうけれど、各方面を巻き込むので、“ちょっと迷惑だ”と感じている経営層もいるようですね」(同)

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