メジャー178本塁打の巨人・新外国人「オドーア」に、専門家は「日本野球と最も合わない選手」 “フリースインガー”を含む4つの不安要素

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「オドろき」──巨人が新外国人選手の獲得を発表し、スポーツ報知は大々的に報じた。やはり電子版より紙面のほうが、その“歓迎ムード”は圧倒的だ。それではまず、1月23日に電子版で配信された「【巨人】新外国人オドーア獲得正式発表!トレードマークのヒゲ全剃りで『優勝目指してプレー』単年2億、背番号23」との記事から見てみよう。

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 巨人は22日、昨シーズンはMLBのサンディエゴ・パドレスに在籍した野手のルーグネッド・オドーア(29)を獲得したと発表した。後で詳述するが、オドーアは2014年から23年までMLBの主力選手として活躍。10年間で通算178本塁打を放った掛け値なしのパワーヒッターだ。

 守備は「外野手」での発表。単年契約で推定年俸は2億円とスポーツ報知は報じた。ベネズエラ出身で1994年2月生まれ。巨人で“同学年”の選手を探すと、同じ年の3月に生まれた今村信貴投手が該当する。担当記者が言う。

「電子版の記事で印象的なのは《すでに心はオレンジ色に染まっている》という一文です。オドーア選手は長いあごひげがトレードマークでした。昔の巨人なら難色を示したかもしれませんが、最近はドレッドヘアーも容認するなど柔軟な対応をしています。ところが、自ら巨人の伝統を学んでひげを剃る意思を固めたそうで、これが記事で大きく取り上げられました」

 スポーツ報知はオドーアをライトのレギュラー候補に挙げ、《6番以降のポイントゲッターとして相手の脅威になる》と期待を寄せた。

 阿部慎之助監督も取材に応じ、「一生懸命やっている。外野もこなしてセカンドもやってサードもやって、すごく器用。野球脳のありそうな選手だというのが第一印象」と高く評価した。

6番、ライト、オドーア

「電子版を読むだけでも、巨人がオドーア選手を大々的に売り出そうとしているのがよく分かります。ところが23日の紙面はさらに大展開で、2面と3面をぶち抜いて報じました。2面では岡本和真内野手(27)が取材に対応。見出しは『岡本オドろき』というダジャレでしたが、もともとメジャーで活躍するオドーア選手に注目していたという興味深い内容でした。数年前、セカンドを守るオドーア選手が使っていたグラブに惹かれ、それを参考に自分のグラブを作ってもらったという“秘話”を明かしています」(同・記者)

 紙面では打順の予想も発表。クリーンナップは、3番がサードの坂本勇人(35)、4番がファーストの岡本和、5番がドラフト3位の新人でセンターの佐々木俊輔(24)、そして6番がライトのオドーアという顔ぶれだ。

 では、オドーアのキャリアを振り返ってみよう。2011年にテキサス・レンジャーズと契約してプロ入り。マイナーリーグで頭角を現し、14年5月にレンジャーズとメジャー契約を結んだ。初めての先発は「8番・セカンド」だったという。

 メジャー1年目は114試合に出場し、ホームランが9本、打率が2割5分9厘という成績だった。

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