阿部慎之助監督(44)が学閥以外に「大城を正捕手に認めない」ワケ “トレード画策”の過去と「鷹」「竜」の正捕手獲りの現実味

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「原派」の大城のレギュラーは剥奪?

 プロ野球巨人の阿部慎之助新監督(44)は指揮官として迎える初のキャンプを前に、シーズンでは捕手併用プランを温めている。昨季は大城卓三(30)がワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場を契機に134試合の出場で打率2割8分1厘、16本塁打という好成績でレギュラーに定着した。スケールは違えど、現役時代に強打の捕手として鳴らした阿部監督とは同タイプだけに、全幅の信頼を置いているのかと思いきや、そうではないという。今オフには、FA戦線で新たな捕手の獲得に乗り出すのではないかと囁かれるほどだ。

 巨人のチーム関係者が明かす。

「ヘッドコーチだった昨季も捕手の補強の必要性を口にしていました。大城に対しては、いまだにディフェンス面で不安を感じていて、絶対的な正捕手とは認めていないようです」

 2番手以降の捕手には岸田行倫(27)や小林誠司(34)らが控えている。昨季までの原辰徳監督時代は、同監督と同じ東海大相模高―東海大の道を歩んだ大城が重用された形だが、阿部監督に特別扱いする理由はない。球団史上初の捕手出身監督は自身の専門のポジションとあって、フラットな目線で王者阪神に対抗できる捕手陣を構築する決意のようだ。

 元日、ラジオ番組に出演した阿部監督は、かつて巨人で同僚だった清水隆行氏(50)との対談で今季の捕手構想を問われ、「もちろん主戦は大城でいってほしいですけれども(昨季は)岸田もすごく計算できそうなのが確認できたので、うまく併用していければうれしいなと思います。(投手との)相性、コンディショニングを重視していきたいですね」と答えている。

 確かに、昨季日本一になった阪神が坂本誠志郎、梅野隆太郎両捕手の併用を基本線としたように、阿部監督の現役時代とは異なり、近年の日本野球では絶対的な正捕手だけで1シーズンをまかなうケースが少なくなっている。とはいえ、一本立ちしつつあった大城にとっては、なかなか厳しい評価ではないか。

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