大谷、山本の超大型契約の裏で…移籍先が決まらない藤浪晋太郎は“三流選手の契約”から抜け出せるか

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母親特製のロールキャベツ

 年が明けたというのに、藤浪晋太郎(29)の去就がまだ決まらない。当の本人は昨年末、一部スポーツ紙から依頼された競馬予想で有馬記念を見事に的中させるなど、オフを満喫しているようである。

「昨年の所属先だったオリオールズがディビジョンシリーズに敗れると、藤浪は早々に帰国、日本シリーズを戦う古巣・阪神の応援観戦もしていました。クリスマスには筋トレをしている動画も配信していました」(在阪記者)

 地元で過ごすオフはとにかく充実していたようで、藤浪自身が帰国後、すぐに食べたいと思い、リクエストしたのが母親特製のロールキャベツだったという。次は「餃子の王将」。本人曰く、「餃子とビールだけでお腹いっぱいにする。(周囲の客に)バレなかった」と笑っていた。

 一方で、意味有り気なことも話している。帰国して間もない昨年11月13日、関西テレビのニュース情報番組「newsランナー」に生出演したときのコメントである。

「好きなチームなんで戻りたい気持ちもありますし。(阪神が)求めてくれるのなら。でも、代理人にはあまりそういうことは言わないでくれと言われていて」

 話題は阪神のリーグ優勝、38年ぶりの日本一だったが、共演したコメンテーターたちから「タイガースに帰ってきて!」と迫られての発言。テレ笑いを浮かべており、画面越しにはマンザラでもなさそうに見えた。しかし、こうも語っていた。

「(阪神に)残っていても、ビール掛けの輪にはいなかったんじゃないかな
 岡田彰布監督(66)は23年にブレイクした村上頌樹(25)、大竹耕太郎(28)に代表されるように、コントロールの良いピッチャーが好きだ。今の阪神には自身の働き場所がないと判断しているのかもしれない。

「岡田監督が、打者が四球を選んだときは、ヒットを打ったのと同じ評価をしてやってほしいと球団の査定担当にお願いしたことは知られています。逆の言い方をすれば、岡田監督は味方投手の出す与四球を、物凄く嫌うのです」(前出・同)

愛されキャラは健在

 メジャーリーグでも四球連発は観客をシラケさせるものと捉えられているが、藤浪の場合は少し異なる。

 なんといっても彼には100マイル(約161キロ)を超える剛速球がある。それがストライクゾーンに決まったときは無双状態だが、残念ながらそうならない時のほうが多かった。とはいえ、藤浪は「愛されキャラ」のピッチャーとして、米国の野球ファンに認知されている。こんな情報も聞かれた。

「昨年12月のウィンターミーティングの間、藤浪の代理人であるスコット・ボラス氏(71)は米メディアに囲まれ、藤浪の交渉について『数球団がリリーフ投手として興味を示している』と答えています。同氏は大谷翔平(29)と入れ替わるようにドジャースを退団した指名打者のJ.D.マルティネス(36)など、有名選手を複数抱えていたので、藤浪のことは『今、どうなっている?』という質問しかされませんでした。その後、詳しい情報は出ていません」(米国人ライター)

 この時(12月6日=現地時間)、ボラス氏は「フジは2、3球団の契約提示を受け取っている」とも発言しているのだが、それ以降、動きはない。

「今オフの米FA市場の目玉は大谷でした。米FA市場は大物・人気選手から順番に決まっていく傾向にあります。だから、ランキングの上位に入っていない選手は契約が年越しになってしまうんです。前田健太(35)が昨年11月にタイガース入りを決めたように、争奪戦のリストの上位に入っていない選手のなかには『移籍先で働き場所があるなら』と割り切って早々に契約してしまう選手もいます」(現地メディア関係者)

 米スポーツメディア「ジ・アスレチックス」が発表したフリーエージェントランキングによれば、藤浪は50位。「CBS Sports」もトップ50人を特集したが、こちらは名前がなかった。MLB公式サイトには「今オフは約130人がFAになった」とあり、藤浪はジ・アスレチックスの50位が最高順位なので、約130人のうち、半分よりもやや上といったところだろうか。複数の野球専門サイトで20傑に入っている今永昇太(30)がまだ決まっていないので、ランキング下位の藤浪の契約遅延は止むを得ないことなのかもしれない。

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