「飲酒を学校に報告したキャプテンを炎天下に1時間立たせて…」 サッカー名門校で「66人大量転校」背景に監督によるパワハラ疑惑が【スクープその後】

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 兵庫県の私立・相生学院高サッカー部で上船(うえふね)利徳前監督(31)が部員への「パワハラ」などを理由に更迭され、66名の部員が上船氏の新しい契約先となった私立高に転校した問題。全国高校体育連盟が上船氏に主催大会への1年間の出場停止を科したことが報じられており、まだまだ騒動は尾を引きそうだ。改めて監督によるパワハラの内容と騒動に巻き込まれた保護者の声を紹介する。

(以下、「週刊新潮」2023年11月23日号をもとに加筆・修正しました。日付や年齢、肩書などは当時のまま)

 秋に行われる全国高校サッカー選手権大会の予選。夢の晴れ舞台である来年1月の決勝戦に向けた戦いが各地で始まろうとする矢先、ある出場校で大量の転校劇が起きた。舞台は兵庫県相生市に本校を構える広域通信制の相生学院高校。

 同校サッカー部は「プロサッカー選手の養成」を活動方針に掲げ、淡路島を拠点に全寮制で活動する。スポーツ紙デスクによれば、

「現在J1リーグ首位のヴィッセル神戸に所属する日高光揮選手(20)を育てた新進の注目校で、今年夏のインターハイでは県予選で準優勝。10月に始まった全国高校サッカーの兵庫県予選でも、優勝候補の一角に挙げられていた。しかし、11月3日の準々決勝で敗退。予想外の結果でした」

「大量転校」の引き金となった張本人

 敗退から1週間、毎日新聞(11月10日付)に目を引く記事が。それによると、同校サッカー部員104人のうち66人が転校したか、あるいは転校手続き中で、サッカー部の上船前監督の「今後もう少し増えると思う」という談話を載せている。

 だが、この妙に客観的な見解を口にする上船前監督こそが「大量転校」の引き金となった張本人に他ならない。部員らの転校先は淡路島にある通信制のAIE国際高校とされるが、当の上船氏が3年来務めた相生学院からそこへすでに移っているのだ。

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