【自民党裏金疑惑】「パンツが防衛ライン」という妙な合言葉 岸田官邸の命運を握る特捜部捜査の進展スピード

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

最終的には自己申告

 東京地検特捜部が進める、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る政治資金規正法違反事件。特捜部は同法違反(不記載、虚偽記入)容疑で安倍派と二階派の事務所を捜索し、松野博一前官房長官、世耕弘成前党参院幹事長、萩生田光一前政調会長、高木毅前党国対委員長らからも事情聴取する見込みだ。捜査は今後、どのように進展していくのか?

 これまでの経緯をざっと振り返っておこう。

「特捜部の狙いは、派閥を舞台にした裏金作りのスキームを明らかにするというものだということがハッキリとしてきました。ターゲットとなるのが安倍派と二階派。先に安倍派の5人衆と呼ばれる閣僚や党幹部が辞任しました。安倍派所属の大臣・副大臣・政務官は全員交代との情報も当初ありましたが、パーティー券収入のキックバックにも濃淡があって、官邸独自で調査するのは不可能。最終的には自己申告となりました。が、“キックバックの事実はない”と申告していたある人物も結局は閣内から去ったと聞いています」

 と、政治部デスク。

希望的観測

「一方の二階派について閣僚交代はなく、小泉龍司法相と自見英子(はなこ)万博担当相は派閥離脱を選択しました。二階派も閣僚から外すとなると人選に窮するということが大きかったようです(笑)。小泉氏と自見氏の派閥離脱発表のタイミングがズレたことや自見氏の退会を二階俊博会長が拒否したことなども相まって、とにかくチグハグな対応ばかりが目立ちましたね」(同)

 この間、当然のことながら岸田文雄首相や官邸幹部は、特捜部の捜査がいつまで、どれくらい展開されるのかにずっと注目してきたという。

「来年1月の通常国会の開会までにある程度、捜査が落ち着く気配を見せているのか、あるいは国会開会後もざわつく状況が続いているのか、政権運営の面では大違いです。特捜部の捜査はこれまで同様、国会日程を踏まえたうえのものではあり、官邸幹部らは希望的観測も含めて国会開会までに収束していると見ている人が多いようです」(同)

 何であれ岸田首相が通常国会の予算委員会で野党側からズタボロに詰められるのは不可避だが、その時点で捜査が終結しているか否かは、それこそ政権の命運を握っているといってもいいだろう。

次ページ:議員辞職

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。