旧ジャニ「STARTO社」が早くも逆境に…芸能事務所幹部が「協調できません」と言う理由

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福田氏への風当たりが強い理由

 ドラマもバラエティも歌番組も共同作業。ほかの芸能事務所のタレントたちが共演を嫌がったら、つくれないのである。福田氏の存在はSTARTO社所属者たちの仕事獲得のブレーキになりそうだ。

 どうして福田氏への風当たりは強いのか。そのわけは単純明快だ。あまりにも現在の民放、芸能事務所関係者を非難してきたからだ。

「福田氏は1人として自分の手でタレントを育てられていない。タレントのことが分からないからではないか。それなのに、どうして既存の芸能事務所を非難できるのか」(別の芸能事務所幹部)

 この芸能事務所幹部は「何も自分たちを正当化したり、既得権を守ろうとしたりしているわけではない」と断りつつ、こう語った。

「昭和期には今よりずっとダークだった芸能界をここまで改善したのは自分たちだという自負がある。アミューズのように厳しいハードルをクリアして東証1部に上場した会社もある(2006年)。芸能事務所の集まりである音楽事業者協会は肖像権などタレントの権利確立に動き、一方で労働環境の改善にも務めてきた。それらを無視し、あたかも自分しか改革は出来ないかのように言われたら、協調できませんよ」(同・別の芸能事務所幹部)

STARTO社、紅白と決別か

 改革を唱えながらSTARTO社に透明性がないところも、逆風にさらされる理由になっている。会社の資本金も出資者も出資比率も明かしていない。銀行からの借入金額、担保、役員の選定理由も不明。それらを説明するはずの記者会見を開く気配もない。

 CMの窓口や肖像権管理などを行う13の関連会社をSTARTO社が傘下に置くのかどうかも説明しない。ファンクラブがどうなるかも伏せたまま。肝心な部分は何一つ分からない。これでは芸能界の改革どころか、旧ジャニーズ事務所の組織体質を変えられるのかどうかも怪しい。

 それでも福田氏は尖っている。今、放送界と芸能界内で「STARTO社は来年以降もNHKの紅白歌合戦に出演しない」という情報が駆け巡っている。

 NHKは性加害問題の被害者への補償や再発防止策が十分に行われていると判断されるまで、旧同事務所勢への出演交渉は行わない。だから紅白への出演依頼もしなかった。

 その意趣返しというわけではないだろうが、今度は福田氏のSTARTO社側のほうから紅白と決別するという説がまことしやかに流れている。

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