「そこじゃないよ岸田」 派閥トップを退任してもまったく支持されない政権の命運

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特捜部の捜査への危機感

 岸田文雄首相は12月7日、自身が岸田派を離脱して派閥会長を退くことを表明。永田町内のみならず「そこじゃないよ」「遅きに失した」との受け止めが強く、「今さら感」が漂う。増税メガネという不名誉なニックネームに続くのは「そこじゃないよ岸田」あたりか……。その後、安倍派「5人衆」らの裏金疑惑が報じられ、内閣改造や党幹部人事の断行は必至の情勢だ。この政権に明日はあるのかという声も改めて聞こえてきた中で、永田町内の動向をレポートする。

 岸田首相は東京地検特捜部が捜査を進める派閥のパーティー問題に言及し、「党内には無派閥の人間も大勢いるので、総理総裁の任にあるうちは派閥を離れるというのが適切な対応であると考えた。私自身先頭に立って、党の信頼回復に向けて努力をしたいと思っている。そういった理由で今回、総理・総裁在任中は派閥から離れるという決断をした」と表明した。

 前日には党幹部に対し、各派閥の政治資金パーティーの当面自粛を指示している。

「派閥のパーティーはともかく、自身の派閥離脱はまさに“遅きに失した”と言われていますね」

 と、政治部デスク。

格好悪いと思った

「かねて自民党の歴代首相は在任中、派閥を抜けることが“お約束”となってきました。建前という面は多分にあるにせよ、一応筋は通っているのです。たとえば通常、内閣改造・党幹部人事の際には各派閥から推薦名簿を募るわけですが、それひとつ取っても、自身が派閥の、ましてや領袖であれば推薦する側とされる側を兼ねることになり、とてもややこしい状況が生まれてしまいますから」(同)

 こうしたことを受け、岸田首相は無派閥の菅義偉前首相からも、「派閥政治を引きずっているとの悪しきメッセージになる」と指摘を受けていたが、これまで意に介さず、派閥トップを務め続けてきた。

「前首相に指摘されてトップを辞めるというのも格好悪いと思ったのかもしれませんが、今回の混乱の中で辞めるというのはかなりタイミングが悪いですね。派閥を抜けられなかった理由として、派内の次期首相候補である林芳正前外相をライバル視しすぎたなど、あれこれ言われていますが、首相自身が語ったことはなく、本当のところは分かりません。ただ、少なくとも派閥にも睨みをきかせたいとの思いがあったことは事実でしょう」(同)

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