梅毒まん延、パパ活詐欺の背景に「悪質ホスト」が 専門家は「立ちんぼの8割はホストに貢ぐことが目的」

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 ついに国会で取り上げられ、警察庁長官までも言及するに至った悪質ホスト問題。女性客が高額な料金を請求され、売春させられる被害が相次いでいる。さらに被害はそれだけにとどまらず、社会の随所に悪影響を及ぼしているともいう。

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 近頃、連日のように報じられているホスト絡みの事件は多くの場合、その背景に「売掛金」を巡るトラブルがある。

「平たく言えば売掛金とはツケのこと。ホストクラブの飲み代は1回で数十万円に達することもざらです。そこで、ホストは“俺が立て替えておくよ”と言い、売掛金にするのです。問題は客から売掛金が回収できなければ、ホスト個人の店に対する債務になってしまうところ。だから、ホストは客に売春させてまで、必死に金を得ようとするのです」(社会部記者)

カッターナイフでホストを刺傷

 11月だけでもホストクラブの中心地である東京・新宿の歌舞伎町を舞台に、ホスト絡みの事件が3件も報じられている。

 中でも凄惨(せいさん)だったのは11月5日、20代の女性が路上でホストとみられる男性をカッターナイフで刺傷し、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された事件。容疑者は被害者の男性に1千万円以上を使ったともいわれており、金銭的に追い詰められていた様子がうかがえる。

「8月から11月にかけて、“パパ活”の相手から金銭的援助を受ける方法をマニュアルにして販売したり、自らが男性から金銭をだまし取ったりしたとして“頂き女子りりちゃん”こと渡辺真衣被告(25)が、詐欺幇助罪や詐欺罪の疑いで複数回にわたって逮捕され、起訴された事件もありました。渡辺被告の詐取総額は約1億5千万円にも上り、20歳の頃からホストに多額の金をつぎ込んだ末の犯行だったとのことです」(同)

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