再開発でフリーメイソン本部が移転の舞台裏 会員の高須克弥氏は「財団から手紙が来た」

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 その昔、石工の友愛組織として発足し、アメリカ合衆国の建国メンバーやオバマ元大統領、そして日本では鳩山一郎元総理などの有力者がメンバーだとされるフリーメイソン。裏から世界を操っているとのうわさもある同組織の日本支部(日本メイスン財団)の建物は、東京タワーの北隣にある。

 2階建ての「東京メソニックセンター」がそれで、玄関にはコンパスと定規を模したいわくありげなモニュメントが。他に関連のビルとしてメソニック38MTビル、メソニック39MTビルがあり、敷地面積は合計で約1万平方メートル。さらにうんちくを付け加えると、

「もともと、この場所には帝国海軍将校の親睦団体『水交社』があったのですが、戦後、マッカーサー元帥が日本に乗り込んできた際に接収。日本におけるフリーメイソンの拠点としたのです。現在の会員は約2千人で、3分の2ぐらいは米軍関係者です。東京メソニックセンターの中には、中枢となる『日本グランドロッジ』があり、そこで、さまざまな儀式やイベントが行われている。ただ、その中身は多くが秘密とされています」(フリーメイソンを取材したジャーナリスト)

高須院長に聞いてみると…

 都心の一等地に居を構えながら、謎めいた団体とされてきたゆえんだが、そのフリーメイソンの建物が解体されることになった。

 現地を訪れてみると、すでに東京メソニックセンターとメソニック38MTビルは閉鎖されており、囲いで覆われている。看板には12月から取り壊しが始まるとあった。

「もう一つのメソニック39MTビルもテナントが空で、いずれは解体されるとみられています。日本メイスン財団は当分、近くのオフィスビルで仮住まいとなります」(不動産関係者)

 どういう事情なのか、財団に聞いてみると、

「お答えできません」

 とそっけない返事。代わって、フリーメイソンの幹部会員である高須克弥氏(高須クリニック統括院長)が話す。

「私のところにもビルを建て替えるという手紙が財団から来ていました。東京メソニックセンターのグランドロッジは今あるところから、いずれ近くに引っ越すとのこと。建て替えはメイスン財団というより、森トラストさんの強い意向があったと聞いてますよ」

 ちなみに森トラストは長年、財団のビルのテナント募集、管理・運営を任されているという。建て替えの裏側に、とりあえず陰謀はなさそうである。

週刊新潮 2023年11月30日号掲載

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