侍ジャパン・井端弘和監督も高く評価! 明治大“強打のショート”宗山塁、関西大の“高速左腕”金丸夢斗にスカウト陣が熱視線…2024年の「ドラ1」は間違いなし?

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1年春のリーグ戦からレギュラーに定着

 今年のドラフト会議も終わったばかりだが、11月には社会人野球の日本選手権、高校と大学の秋の日本一を決める明治神宮大会が予定されており、来年のドラフト候補となる選手のアピールはスタートしている。実際、ドラフト会議翌日に行われた高校野球の中国大会には複数のスカウトの姿があり、NPB球団側も休むことなく動き出しているのだ。【西尾典文/野球ライター】

 2024年のドラフト候補には、現時点で既に目玉として大きな注目を集める選手が存在している。それが宗山塁(明治大・遊撃手)と金丸夢斗(関西大・投手)の大学生2人だ。

 宗山は1年秋から名門広陵(広島)レギュラーに定着し、その年の明治神宮大会にも3番、セカンドで出場。チームは初戦で星稜(石川)に0対9の7回コールドで大敗したものの、宗山は大会ナンバーワン投手と言われた奥川恭伸(現・ヤクルト)から2安打を放っている。ちなみに、広陵が奥川から放ったヒットはわずか3本。当時はまだ体も小さかったが、高いミートセンスと俊敏な動きの守備は際立っていた。

 明治大に進学後、1年春のリーグ戦途中からショートのレギュラーに定着。宗山の登場によってショートからセカンドにコンバートされたのが、昨年ドラフト2位で中日に入団した村松開人だったということも、宗山の実力をよく示している。

「今プロに入っても源田の次に上手いと思います」

 1年秋のリーグ戦で、規定打席に到達して、リーグ5位の打率.378をマーク。その後もヒットを積み重ね、今年の秋のリーグ戦が終わった時点で、リーグ戦通算94安打、8本塁打、打率.348という圧倒的な成績を残している。

 高山俊(明治大・前阪神)が持つリーグ記録の131安打を更新することは容易ではないが、同じショートの選手である鳥谷敬(早稲田大・元阪神など)の115安打、大引啓次(法政大、元オリックスなど)の121安打を上回る可能性は高い。

 宗山の魅力はバッティングだけではない。むしろ、ショートの守備の方を高く評価する声が多いのだ。大学日本代表でも、2学年上には友杉篤輝(天理大・現ロッテ)、林琢真(駒沢大・現DeNA)、1学年上にも辻本倫太郎(仙台大・中日3位)、熊田任洋(早稲田大)といった力のある選手は多いにもかかわらず、宗山はメインでショートを任せられていた。

 昨年の明治神宮大会では難しいバウンドのゴロを難なく処理するプレーを連発し、スタンドからはどよめきが起こるほどだった。現役時代は球界を代表するショートの名手だった井端弘和侍ジャパン監督は、今年6月に大学日本代表の合宿で臨時コーチを視察した際の宗山のプレーについて「ショートの守備でどこか悪いところがないか、かなりしっかり見たのですが、なかったですね。今プロに入っても源田(壮亮・西武)の次に上手いと思います」と話している。これだけ高いレベルで攻守が揃ったショートはなかなか出てくるものではなく、早くも複数球団が1位指名するのではないかとみられている。

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