いろいろな場所に出かける人は幸福度が上がる! 脳を老化させないために必要な移動、旅行の習慣

ドクター新潮 ライフ

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打ち消し効果

 例えば、3カ月後の旅の計画を立てることで日々の生活に楽しみが生まれます。ストレスの軽減という観点からは、実際に旅をした時の喜びより計画時の状態が推奨されています。緊張などのマイナス状態を、計画を楽しむといったプラス体験が相殺するという心の働きは心理学で「打ち消し効果」と呼ばれており、実際に旅立つまでの期間、これが持続することになります。理想的には年に2回ほど旅行計画を立てるのがよいでしょう。

 旅行にはまた「オーバービューエフェクト」という効果もあります。よく、月から眺めると地球のわれわれはちっぽけな存在に思えるといいますが、同様に旅行先では日常の仕事の悩みが些細なことに感じられたり、また職場から離れてトラブルが客観視できたりするといった効果もある。

 肝心なのはストレスの軽減で、それが海馬のみならず脳全体によい効果をもたらすのです。

西 剛志
分子生物学者・脳科学者(工学博士) 『80歳でも脳が老化しない人がやっていること』(アスコム)著者。

週刊新潮 2023年10月26日号掲載

特集「齢を重ねても脳は若返る カギは『神経細胞の新生』 “脳のプロ”が実践『老人脳』にならない“新生”法」より

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