マラソン代表選考会「MGC」なぜ出走者が激増? 「MGCで勝つと五輪で負ける」というジンクスも
なぜ人数が増えた?
さて、前回と大きく異なるのが出走者数。特に男子は、前回の31人から61人(10月10日時点)にほぼ倍増。一般的には知られていない選手が多いが、大迫傑(32)、川内優輝(36)ら有名ランナーも名を連ねる。
しかし、なぜそんなに人数が増えたのか。
「それだけ日本の選手層が底上げしたということ。今や2時間6分台はザラですから。国内レースで一定の記録を出すとMGCの出場権を得られるため、選手たちのモチベーションは常に高い。MGCという選考システムのたまものですね」
もっとも、喜んでばかりはいられない。
「18年から21年の4年で日本記録は4度更新されましたが、以降は更新なし。今月8日に行われたシカゴマラソンでケニア人選手が世界記録を出し、世界との差は広がるばかり。底が厚くても先端が伸びないことには」
気になるジンクスもある。
「東京五輪での日本人最高位は、男子は6位入賞の大迫、女子は8位入賞の一山ですが、ともに3人目枠。MGCで内定を得た男女4選手は本番で惨敗しました」
そんな話には耳をふさいで……10月15日日曜日、男子は8時、女子は8時10分スタートだ。