「世間の一部には誤解がある」木村が歩み寄っても、SMAP再結成は絶対ないと断言する理由

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「和解の仲立ちをするのに適当な人も見当たらない」

 一方、稲垣、草なぎ、香取が退所後に苦労したのは知られている通り。民放から締め出されてしまった。新事務所CULEN入りから2年後の2019年には、公正取引委員会がジャニーズ事務所に対し、「3人の番組出演を妨げるような働きかけがテレビ局にあった場合、独占禁止法違反につながる恐れがある」と注意を与えたほど。3人が同事務所の木村に良い感情を抱くはずがない。

 現在の3人はNHK-Eテレ「ワルイコあつまれ」(土曜午前10時)で共演中。さらに、稲垣は文化放送「編集長 稲垣吾郎」(日曜午後1時30分)など、香取と草なぎはFMラジオ局bayfmの「ShinTsuyo POWER SPLASH」(日曜午後7時)などにレギュラー出演している。

 草なぎはNHK連続テレビ小説「ブギウギ」にも、作曲家・服部良一氏をモデルとする羽鳥善一役で出演中だ。

「草なぎ氏がフジ系の冬ドラマ『罠の戦争』に主演できたのは、制作が大阪に本社のある関西テレビだったから。在京局ならジャニーズ事務所が許さなかったはずだ」(芸能事務所幹部)

 もっとも、これからの3人は在京民放への出演が増えるに違いない。ジャニーズ事務所の東山紀之社長(57)が、9月7日の会見で“忖度には反対”と公約したのだから。そうでなくても民放各局では、ジャニーズ事務所側の意向を聞いていた担当者たちが、性加害問題の社会問題化により急速に力を失いつつある。

 2020年に個人事務所「のんびりなかい」を設立した中居は、TBS「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(金曜午後8時57分)など週4本のレギュラー番組を持つ。ひとまず順風満帆だ。

 一方の木村は、ほかのメンバーとの溝が修復されないまま。「和解の仲立ちをするのに適当な人も見当たらない」(前出・元ビクターレコード社員)。メンバー5人全員がそろった姿は2度と見られないかも知れない。

高堀冬彦(たかほり・ふゆひこ)
放送コラムニスト、ジャーナリスト。大学時代は放送局の学生AD。1990年のスポーツニッポン新聞社入社後は放送記者クラブに所属し、文化社会部記者と同専門委員として放送界のニュース全般やドラマレビュー、各局関係者や出演者のインタビューを書く。2010年の退社後は毎日新聞出版社「サンデー毎日」の編集次長などを務め、2019年に独立。

デイリー新潮編集部

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