「世間の一部には誤解がある」木村が歩み寄っても、SMAP再結成は絶対ないと断言する理由

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木村の前途は多難

 一方、解散から7年近くが過ぎた。メリー氏は他界し、ジャニーズ事務所も消える。孤高の人とも言える木村はどこへ向かうのだろう。

 視界良好とは言い難い。これからはエージェント会社になるので、ジャニーズ事務所の圧倒的な力に頼れず、自分の力量で仕事を取らなくてはならないが、これまで通りに仕事に恵まれるのだろうか。

 ハードボイルドタッチの異色刑事ドラマだった主演作「風間公親-教場0-」(フジテレビの、今年4月)は、全話平均の個人全体視聴率が5.9%(世帯9.8%)。世帯の平均値が10%を割ったため木村の“限界説”が報じられたが、世帯の数字を気にする局とスポンサーは存在しないので、これは全く関係ない。むしろT層(13~19歳の個人視聴率)が約4%に達し、全ドラマの中でトップだったことから、成功だった(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 懸念されるのはオーソドックスなドラマで、木村が年齢相応の役柄を演じる時である。主演作「未来への10カウント」(テレビ朝日、2022年4月)のようなタイプのドラマだ。木村は高校のボクシング部のコーチ兼教師を演じた。

 全話平均の個人全体視聴率は6.3%(世帯11.0%)だったが、T層とF1層(20~34歳の女性の個人視聴率)が深刻なまでに低かった。同年4月21日放送分はT層が0.8%でF1層が1.7%。横並びで6位と4位。若い人があまり観ないから、コア視聴率(13~49歳の個人視聴率)も低く、2.4%で横並び5位だった。これではスポンサーに歓迎されない。

 視聴者の圧倒的多数が40代以上の女性だった。大きく偏っていた。青春期に木村のトレンディドラマを観ていた世代である。

「教場0」は若い人も観たものの、新米刑事役で北村匠海(25)、新垣結衣(35)らが登場し、若者たちの群像劇にもなっていたのが大きい。木村は今後、演じる役柄や共演者について相当の吟味が求められるだろう。

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