「逆に“ドリル優子”をネタにすれば」という提案に取り合わず… 小渕選対委員長「会見での涙の理由」とは

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 この度の人事で最も注目を集めたのは小渕優子選対委員長(49)の起用であった。要職への復帰をようやく果たしたが、就任会見では涙ぐむ場面もあり、世間を驚かせた。その理由は――。

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 元秘書2人が有罪判決を受けた9年前の「ドリル事件」。裏金を捻出する目的で政治資金収支報告書に巨額の虚偽記載をした――本誌(「週刊新潮」)報道で発覚した犯罪だったが、以来、小渕氏は対人恐怖症とでも言うべき状態に陥ったという。

「気さくな人柄で、よく飲みにも誘ってくれたのですが、事件後はそういう機会がぱったりと無くなってしまいました」(茂木派議員)

 メディア取材も“塩対応”となり、ごく親しい記者以外は門前払いとなった。

「周囲も心配し、女性記者だけ集めた会を開いてはどうか、との提案もありましたが、首を縦に振らなかった」

 とは政治ジャーナリストの青山和弘氏。当時浴びた厳しい批判がトラウマとなっているのだとか。

会見後、“どうしても感情が出てしまった”

 実際、13日の就任会見では、「事件について説明責任を果たしていないとの声もある」と指摘され、「誠意を持って説明した」と反論しながら涙ぐみ、声を詰まらせたのだった。

「会見後、小渕さんは周囲に“淡々とやりたかったけど、どうしても感情が出てしまった”と語ったそうです。ご本人にしてみれば、9年たってもなぜ指摘され続けるの?との悔しさが相当にあったのでしょう」(同)

 説明のために記者会見を開催し、2年以上かけて後援会の支部をくまなく巡り、おわびもした――これが小渕氏の主張だが、本人の会見は事件からようやく1年後に地元・群馬で開催したもののみであるし、肝心の、簿外処理した裏金を何に使ったかという点についても明確な説明はなかった。捜査前にハードディスクをドリルで破壊したような人に、これで納得しろと言われて、聞き入れる国民は多くないだろう。アラフィフになっても、お嬢様の甘い認識に変わりはなさそうだ。

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