米国がウクライナ軍にクラスター弾供与で、ワイドショーのコメンテーターが浅はか過ぎる発言 「彼らに苛酷な現実は見えていない」

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 ロシア軍が何の罪もないウクライナ市民をクラスター弾で攻撃しても、沈黙。ところが、ウクライナ軍がロシア軍にクラスター弾を使用すると発表すれば、たちまち猛抗議──日本にはこんな“識者”がいる。

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 アメリカ政府は7月7日、ウクライナにクラスター弾を供与すると発表した。そもそもクラスター弾とはどんな兵器なのか、軍事ジャーナリストが解説する。

「クラスター弾は戦闘機から投下されるほか、大砲の砲弾やロケット弾として地上からも発射されます。最大の特徴は、弾の中にたくさんの“子弾”が格納されていることです。アメリカ政府はウクライナに『155ミリ榴弾砲で使用するクラスター弾』を供与すると発表しているため、合致する砲弾はM483A1か新型のM864になります。前者なら内部に88個、後者なら72個の子弾が格納されています」

 M483A1とM864の射程は約30キロ。榴弾砲からクラスター弾が発射されると、空中で子弾が広範囲にばら撒かれる。

「通常の砲弾と比べると子弾の破壊力は低いですが、テニスコート約4面分と広範囲に降り注ぐため、文字通り“鋼鉄の雨”となって敵軍に襲いかかります。軽装甲の軍事車両や兵士には高い破壊能力、殺傷能力を発揮します。クラスター弾は一定のエリアを無差別に攻撃するため、もともと“非人道的”という批判の声はありました。さらに、子弾が柔らかな地面や水面に落ちると不発弾となり、民間人に被害が出るケースが確認されています。そのため、クラスター弾の製造、開発、貯蔵、使用、移譲などを禁止するオスロ条約に100カ国以上が加盟しています」

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