マツコ・デラックス 日テレで10月から新番組内定 放送時間帯に注目のワケ
MCを務める日本テレビ「マツコ会議」（土曜午後11時）の9月末終了が内定したマツコ・デラックス（50）。10月から同じ日テレの新番組（タイトル未定）に登場することが内定した。なんと昼番組だ。テレビに登場し始めてから23年目のマツコが、昼番組のレギュラーを持つのは初めて。マツコがさらに進化する!?
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マツコが昼番組に登場
マツコ・デラックスが昼番組とは意外だが、不思議ではない。明るいキャラクターだし、反社会的なことは口にしない。ギリギリの線を越えない。さらに博識家である上、人間を差別するようなところがない面も昼番組に違いない。
夜の番組のイメージが強かったタモリ（77）も、1982年に「笑っていいとも！」（フジテレビ）に起用されるや大成功を収めた。タモリが実は常識人だったことが大きかった。マツコの昼番組も視聴者から歓迎されるのではないか。
マツコは好感度も高い。CMのキャスティングの際などに使われるビデオリサーチの「テレビタレントイメージ調査」を見ると、今年2月度調査で男性部門の6位。7位のムロツヨシ（47）、13位の出川哲朗（59）、14位のダウンタウン・松本人志（59）より上なのだ。
また、マツコの番組はCM売上高に直結するコア視聴率（13～49歳の個人視聴率）が突出して高い。日テレ「月曜から夜ふかし」（月曜午後10時）、TBS「マツコの知らない世界」（火曜午後8時57分）のコアはともに時間帯トップ。世帯視聴率は3年前から各局もスポンサーも使っていないから、マツコは“40代までの視聴者に一番人気のあるタレント”と言って良いのである。
そんなマツコなので、「マツコ会議」が終わろうが、日テレが手放すはずがなかった。10月以降も「月曜から夜ふかし」との2番組体制が続く。新しい昼番組の放送時間帯は土曜午前11時35分から。タイトルと内容は煮詰められている段階だ。
日テレ関係者によると、マツコの昼番組出演を最終的に決めたのは、所属事務所「ナチュラルエイト」の大橋由佳代表。「タイタン」の太田光代代表（59）とともに辣腕の女性代表として知られる。ただし、太田代表が積極的に表舞台に登場するのに対し、大橋代表は出てない。その点、対象的だ。
大橋代表はくりぃむしちゅーの上田晋也（53）、有田哲平（52）をスターに育て上げた人だ。雑誌編集者などをしていたマツコの才能を見抜いたのも大橋代表。また、元NHKの有働由美子アナ（54）は、大橋代表を信頼したこともあってナチュラルエイトに所属した。
マツコはどうしてテレビ界を制覇したのか
マツコのテレビ初登場は2000年、フジテレビのバラエティ「エブナイ」だった。それから23年目の現在は6本のレギュラーがある。TOKYO MX「5時に夢中！」（月曜午後5時）、「月曜から夜ふかし」、「マツコの知らない世界」、テレビ朝日「マツコ＆有吉 かりそめ天国」（金曜午後8時）、「マツコ会議」、TBS「週刊さんまとマツコ」（日曜午後1時）だ。
このうちの「マツコ会議」の代わりに昼番組が始まり、ほかの番組は終了する予定がないから、レギュラー番組の数は改編期の10月以降も同じ。マツコはどうして視聴者を惹きつけるのだろう。
まず、意外かも知れないが、マツコは義理人情に厚い。恩義を忘れない人だ。どんなに売れて忙しくなろうが、世話になった人との仕事は引き受ける。進んだ考えを持つ人のようで、忘れられかけている日本人的美学を重んじている。マツコのそんなところにも観る側は惹かれるのではないか。芸能人の内面は隠せず、必ず画面上に表れる。
マツコの義理堅さを表すエピソードは数多い。一例は作家の中村うさぎ氏（65）との関係。マツコが雑誌編集者を辞め、20代後半でくすぶっていたころ、才能を高く評価してくれたのが中村氏だった。この恩をマツコは今も忘れていない。中村氏が関係する仕事は常に引き受ける。
恩を忘れない人だから、2005年から出演し、世に出るきっかけとなった「5時に夢中！」への出演も続けている。東京ローカルの番組なので、おそらくギャラはかなり安い。だが、マツコが仕事を選ぶ際の条件はギャラではないのだ。
また、番組幹部にも裏方のスタッフにも、完全に同じ態度で接する人としても知られる。自分自身が若き日に不遇だったことも背景にあるのかも知れないが、なにより人を区別することが嫌いなのだろう。
そんな性質は「マツコの知らない世界」によく表れている。異能の人や特殊な趣味を持つ人が登場する番組だが、マツコはどの人も偏見の目で見ない。それぞれの個性を認め、同時代人として接している。この番組はマツコの存在抜きにして成立しない。
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