講談社『週刊現代』で“パワハラ騒動” 新編集長就任で部員4名が「出社拒否」に労働組合も動き始めた

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 出版大手「講談社」が発行する週刊誌『週刊現代』の編集部で、“パワハラ騒動”が起きている。6月1日付の“新編集長”就任に反発して、編集部員4名が出社を拒否。労働組合も会社へ是正を求める準備に入るなど、対決姿勢を強めている。就職情報サービス会社・学情が昨年12月に発表した文系部門・就職人気企業ランキングでは、2位に入った超人気企業で、いま何が起きているのか――。

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“スカスカ”表紙の真相

 6月12日午後10時過ぎ、あるTwitterのスクショ画像が講談社社員の間で目まぐるしく飛び交った。

《『とある横暴な役員に講談社の社員らが反旗を翻しボイコットを始めたため、今週号の表紙がスカスカになっている』という噂を耳にしました》

 Twitterで約200万のフォロワーを持つインフルエンサー・滝沢ガレソ氏のツイートである。滝沢氏はこのツイートと共に、3枚の写真を比較するように並べた。

 1枚は6月12日に発売されたばかりの『週刊現代』6月17日号の表紙で、残りの2枚はそれ以前の表紙。以前のものと比べると、最新号の表紙にはグラビア写真が一切ない上、見出しの文字も少なく、白い余白が目立つ。滝沢氏はこれを社員の「ボイコット」が原因ではないかと指摘しているのだが、この噂は出版業界でも少し前から出回っていた。

 講談社の中堅社員が明かす。

「騒ぎが始まったのは5月半ばです。6月1日付で『週刊現代』の編集長が交代する内示が出たのですが、『なぜあの人なのか』と編集部員が猛反発。一部の社員が『納得できない』と社内で公然と批判するばかりでなく、6月1日から休職に入ると宣言したのです」

「再登板」だった

 Twitterで堂々と休職を宣言する社員も現れ、新体制が始まった6月1日時点で、出社しなかった編集部員は4名にのぼる。『週刊現代』編集部は編集長を入れて19名。もともと別の理由で休職していた1名を除くと、14名で週刊誌を制作するという異常事態になった。

「いなくなった部員の分は編集長が代わりに記事を執筆して凌いでいると聞いていますが、職場は大混乱に陥っているようです。件の表紙はリニューアルを意識して、あえてあのようなデザインにしたようで、ボイコットとは関係ないとのこと。ただ、このような事態になっている以上、混乱が原因と見られるのも仕方がない」(同前)

 では、なぜ部員4名は出社を拒否するほど編集長人事に反発したのか。原因は3年前にさかのぼる。

「今回就任した編集長は2020年6月から21年11月の間も『週刊現代』の編集長を務めており、再登板となります。彼は入社以来、将来を嘱望された期待の人材と評価されていた人物で、書籍担当時代にはヒットを連発。当時38歳という歴代最年少で『週刊現代』の編集長に就任しました」(同前)

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