元長者番付1位「ユニバーサルエンターテインメント」創業者が流浪の身へ…「令和版リア王」の最終章

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お払い箱

 目下、令和版「リア王」と称されるのが、パチスロ機メーカー最大手「ユニバーサルエンターテインメント」(UE)の創業者、岡田和生(かずお)元会長である。かつて長者番付1位の座を獲得したにもかかわらず、齢80にして、無一文への転落を余儀なくされそうなのだ。

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 千葉・館山のひときわ目立つ別荘が不動産売却サイトに掲載されたのは、今春のこと。正面玄関にはバカラのシャンデリアが輝き、富士山を望むテラスプールも備えている。岡田元会長の資産管理会社が所有するその物件は当初、8億円で売りに出され、すぐさま半値近い4億8000万円に値下げされた。しかし、未だ買い手はついていない。

 岡田元会長の転落劇の始まりは2017年5月。長男、長女の裏切りに遭い、UEから追放されるはめに陥ったのだ。

 もとより、UEの7割近い株を握るのは在香港の「オカダHD(ホールディングス)」なるファミリー企業である。家族の保有割合は岡田元会長が46.38%、長男43.48%で長女9.78%、残りは妻の0.36%。そこで、長男と長女が結託し、過半数の株を押さえ、岡田元会長をオカダHDから追い出しにかかった。続いて、UEの株主総会で、公私混同を理由とする岡田元会長の解任決議に筆頭株主として賛同し、UEからもお払い箱に。

 その結果、岡田元会長は年間10億円近い役員報酬を失っただけでなく、オカダHDが毎年手にしたUEからの30億円前後の配当金も恣(ほしいまま)にできなくなった。

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