山田邦子の再ブレイクとともに復活した名物企画 昔を全く知らない若年層には新鮮味

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 昨年末の「M-1グランプリ2022」(テレビ朝日系・朝日放送テレビ)で審査員を務めたのをきっかけに再ブレーク中の山田邦子(62)。テレビに出演する機会が増えると同時に復活した企画がある。

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「年が明けてから邦子さんは、バラエティ番組に出演する機会が増えています。とはいえ、普通のトークだけでは売れていた頃の昔話で終わってしまいます。彼女の場合、大物の話も多いので成り立つのですが、それでもなかなか機微に触れる内容も少なくない。そこで復活させたのが“イニシャルトーク”でした。まずは3月30日の『アウト×デラックス2時間SP』(フジテレビ)に出演したときにイニシャルトークで展開したのです」

 イニシャルトークはもともと、1989年4月から1995年10月に放送された彼女が司会のバラエティ番組「MOGITATE!バナナ大使」(TBS)の看板企画だった。映画「ジョーズ」のおどろおどろしいテーマ曲がコーナースタートの合図で、出演者たちが芸能界の裏話や噂話などを、人名はイニシャルに伏せて話すというものだった。ちなみにイニシャルは、名字が先で名前が後というのが暗黙のルールだ。

「これが人気となり、イニシャルトークは他の番組でも使われるようになりました。トーク中に名前を出すことをためらうと、『イニシャルで言うと?』などと聞き出すわけです。ワイドショーでも芸能レポーターがイニシャルで暴露するのが定番化しました。あの頃を知る視聴者は、邦子さんが様々な番組でイニシャルトークをするのは懐かしいでしょうね」

 5月25日放送の「ダウンタウンDX」(日本テレビ)のラテ欄は以下の通りだ。

“ピー音”ではイライラ

《実名公開イニシャル祭 山田邦子が暴露!現金配る俳優M 雛形が糾弾売れっ子芸人O 芸能界最強司会者Kと俳優W》

「イニシャルというのは、なんだか興味を引くんですよね。当時は、わかる人にはわかる暴露話というのが人気でした」

 なぜなくなったのだろう?

「イニシャルトークを成立させるネタのレベルが低くなって、視聴者に飽きられたのだと思います。邦子さんのイニシャルトークはヒントもあったりして、何となく想像がつくんです。翌日に友人と確認したり推理する楽しみもあり、答えがわかるところがウケました。それが1周してマンネリ化してくると、イニシャルが誰だかわからなかったり、ネタがすでに知られている話だったり、衝撃的なイニシャルにはモザイクがかかったりするようになりました。視聴者をモヤモヤさせるようになって消えていったのです」

 まさか山田が復活させたわけではないはず。

「昔を知らない若い番組スタッフが邦子さんのことを勉強する中で、イニシャルトークという金脈を見つけたのだと思います。企画にしやすく、今となっては目新しさもありますからね。近年はいわゆる“ピー音”で実名を伏せることがありますが、5月24日放送の『上田と女が吠える夜』(日テレ)では若槻千夏の実名暴露に“ピー音”が入って視聴者の反感を買いました。“ピー音”では誰のことなのかまったくわかりません。視聴者がイライラするのも仕方ありません。その点でもイニシャルトークは想像力を膨らませ、本人を特定しやすいですからね」

 5月28日と6月4日放送の「週刊さんまとマツコ」(TBS)には、2週にわたって山田邦子が登場した。

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