「寺の土地が岸田家に奪われた」近隣住職が告白 岸田総理の自宅に土地不法占拠疑惑

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 ご近所トラブルと片付けるにはあまりに根が深い。「公邸忘年会写真」でバカ息子を更迭した“身内びいき”総理に次なる問題が浮上している。岸田家が近隣の土地を不法占拠し、親密企業が“口封じ”したというのだ。やはりこの一族、身内の利益が最優先なのか――。

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 広島に原爆が投下された1945年8月6日。爆心地からわずか1.8キロ地点にある「比治山(ひじやま)公園」の周辺、特に東側は壊滅的な被害を免れた、とされる。標高70メートルの小高い丘が爆風をよける“防風堤”となり、当日、比治山の周辺には市街地の猛烈な炎から逃れんと、多くの被爆者が押し寄せたという。

 現在は桜の名所として知られるその比治山公園の一角に、地元広島県選出の第101代総理大臣・岸田文雄氏(65)の私邸がある。1990年に建設された私邸は、1階部分だけで300平方メートルを超え、豪邸の入り口にはポリスボックスが設置されている。付近まで近づくと、パトカーと共に警察官が物々しく警備している姿が目に入る。

 周辺は楠のまばゆい緑が生い茂り、散策すれば小鳥のさえずりまで聞こえてくる。だが、この一帯の静けさとは裏腹に、

「こちらは泣く泣く引き下がるしかなかったんです。岸田さんからは謝罪の言葉ひとつありません」

 と、騒動について半ばあきれながら語るのは、岸田邸至近の寺の住職である。

影響を受けた総理の解散戦略

 なぜ住職はかような言葉を吐露するに至ったのか。

 その背後に、瀬戸内の大手造船会社を巻き込んだ岸田家3代にわたる「土地トラブル」があった――。

「けじめをつけるために交代させる」

 5月29日、岸田総理は愛息である翔太郎秘書官(32)の更迭を発表した。本誌(「週刊新潮」)が報じた外遊時の公用車での観光問題や、「週刊文春」による親族の公邸「大ハシャギ写真」で批判を浴びた結果だった。

 政治ジャーナリストの青山和弘氏が解説する。

「公邸は原則、住居スペースなので岸田総理は当初、翔太郎さんをかばうつもりでした。ただ、さすがに親族が赤じゅうたんに寝転がってアイスを食べる写真は印象が悪すぎる。世間を軽んじているように映り、反感を買ったため、更迭したのです」

 この件で影響を受けるのは、総理の解散戦略だ。

「更迭したのは、解散の可能性を探る中で、問題を長引かせたくなかったからです。総理は6月末の解散に向けて準備を積み上げてきました。野党から内閣不信任案が出されれば、異次元の少子化対策などを争点に解散が打てますし、サミット効果も見込めます。いまは解散するのに好条件がそろい、またとない状況ともいえるのです」(同)

 その総理の思惑を揺るがしかねないのが、今回の土地トラブルである。

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