「少し考えさせてください」殺人容疑の中学教師の妻が口にした一言 犯行の背景に競馬やFXで数百万円の負債が

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 模範的な振る舞いで職場の信頼も厚く、私生活では子煩悩な3児の父――。そんな中学教諭は“表の顔”からは想像し得ない闇を抱えていた。あろうことか盗みと殺しに手を染め、それまで身を置いていた「幸せな空間」を、自らの手で引き裂いてしまったのだ。

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〈私は新島での単身赴任を終え、愛する家族と生活しております〉

 さる10日に殺人容疑で逮捕された東京・江戸川区立松江第五中学の教諭・尾本幸祐(36)。冒頭の一文は2020年5月、それまで3年間赴任していた新島の中学校の広報誌に寄せた近況報告である。が、せっかくかなった家族との暮らしはあえなく遮断され、残された妻子が地獄を味わう羽目になってしまった。

「尾本は今年2月24日の夕刻、勤務先近くの民家に侵入し、住人の山岸正文さん(63)を殺害したとして逮捕されました。山岸さんは自宅にあったナイフで顔や首など十数カ所を刺され、ナイフの柄の部分を握りながら玄関付近に仰向けで倒れていました。現場は3階建ての一軒家で、尾本の足跡が複数見つかっており、金品を物色していたところに帰宅した山岸さんと鉢合わせになったとみられています」(警視庁担当記者)

警察との「想定問答メモ」も押収

 山岸さんの死因は、大量の血液を吸引したことによる窒息だった。

「当局は、元々二人には何らかの面識があったとみて調べています。それとは別に、事件当日以外のものと思われる尾本の足跡も室内から見つかっており、以前にも盗み目的で侵入していた疑いがある。山岸さんと同居する母親も切り付けられ、左手首にけがを負っているのですが、重い認知症にかかっており、金品の詳細な被害については判明していません」(同)

 家宅捜索では、警察とのやり取りに備えた「想定問答」のメモも押収されたというから実に用意周到である。そもそも、およそ教育者にあるまじき凶行へと駆り立てたものは何だったのか──。

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