「第二の村上頌樹」を発掘せよ! スカウトが注視する“ストレートが遅くても”プロで飛躍しそうなドラフト候補

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新人王に最も近い存在

 阪神の“村神様”こと、村上頌樹の快投が止まらない。筆者は、5月9日に村上の凄さに迫った「阪神・村上頌樹が『佐々木朗希』を上回る驚くべき指標 140キロ台のストレートで“無双状態”」という記事をデイリー新潮に寄稿した。その直後に登板したヤクルト戦でも7回を1失点と好投。味方の援護がなく、今季初黒星を喫したものの、防御率0.28は、規定投球回数に到達している投手のなかでダントツの数字だ。現時点でセ・リーグの新人王に最も近い存在といえるだろう。【西尾典文/野球ライター】

 140キロ台のストレートで好投を続ける村上の活躍によって、今年のドラフト戦線に影響が出てきそうだ。最近ではアマチュアでも150キロを超えるスピードを誇る投手は珍しくない。今年は特に大学生投手が豊作と言われているが、スピードがなくても、高い制球力と投球術を持つ投手が見直される可能性がある。「第二の村上」というべき選手はいるのか、調査してみた。

 まず浮上してくる投手が、明治大の村田賢一だ。春日部共栄では3年春にエースとして選抜高校野球に出場。明治大では、3年から先発の一角に定着すると、春秋の2シーズンで8勝1敗と見事な成績を残した。昨年11月に行われた明治神宮野球大会では2試合、18回を投げて1失点の快投で、チームの日本一に大きく貢献している。

 この春もここまで5試合(先発は4試合)に登板して、勝ち星こそ1勝ながら、防御率は0.87と安定した投球を続けている。リーグ戦の通算成績を見ても10勝1敗、防御率1.65とエースにふさわしい。

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