【皐月賞】優勝馬はサブちゃんの愛馬「キタサンブラック」産駒 世界1位「イクイノックス」に続く快挙に「ディープ超えか」の声も

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ここから届くとは

 4月16日(日)、3歳クラシック戦線の1冠目となる「皐月賞」が、中山競馬場で行われた(芝2000メートル)。前日から降った雨の影響で、馬場状態は“重(おも)”。重馬場で行われる皐月賞は50年ぶりということもあり、波乱の展開も予想されたものの、蓋を開けてみれば、2番人気「ソールオリエンス」号が1着でゴールイン。これで3戦3勝となり、あのディープインパクトやコントレイルが成し遂げた、“無敗3冠”の可能性も見えてきた。

 スポーツ紙記者がレースを振り返る。

「1枠1番という最内枠となったソールオリエンスは、好スタートを切ったものの、最後方を選択。先行争いが激化し、ペースが速くなる中でも慌てることなく、馬群の後ろから追走していきました。最後の直線に入り、各馬がスパートをかけ始めるタイミングでも、まだ最後方にて、しかも、距離ロスとなる大外を通っていたのです。ここから届くとは誰も思っていなかったと思います」

 ところが、そこからが凄かった。

「ぐんぐん加速していき、さらにゴール前でももう一段ギアを上げ、前を行く馬を全て差し切り、気がつけば1馬身差をつけての圧勝。前週に行われた桜花賞でも、リバティアイランドが豪快な差し切り勝ちを見せ、話題になったばかり。G1の舞台で、まるで漫画のような競馬を2週連続で見ることになるとは思いもしませんでした」

世界トップ

 ソールオリエンスを勝利に導いた鞍上は、横山武史ジョッキー(24)。

「横山騎手は、久々に現れた天才と賞賛されながらも、2021年12月のホープフルステークス以降、G1では1勝もできず、大舞台に弱いのではとも噂されていました。ということもあって、レース後のインタビューでも喜びを爆発させていましたね。これで勢いを取り戻すことができれば、一昨年、エフフォーリア号で挑み、惜しくも2着に敗れた日本ダービーも、ソールオリエンスとのコンビで雪辱を果たし、ついにダービージョッキーの称号を得ることになるかもしれません」

 ちなみに、ソールオリエンスの父は、あのキタサンブラック。そう、演歌歌手の北島三郎(86)が馬主で、G17勝をあげた、希代の名馬だ。

「キタサンブラックはその功績を称えられ、2018年に種牡馬入り。2021年に初年度産駒たちがデビューしたのですが、その初年度世代から、いきなりスーパーホースが誕生したのです。その名は、イクイノックス号。昨年の天皇賞秋、有馬記念を制し、さらに今年、ドバイシーマクラシックを余裕で制覇。世界中の競走馬の格付けである『ロンジンワールドレースホースランキング』で現在1位となっています。つまり世界トップの馬というわけです」

 ソールオリエンスはその一つ下の世代というわけだ。初年度に続き、2年連続で“強い馬”を輩出したというわけである。

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