国民・前原誠司氏と立民・福山哲郎氏が「うわべだけの和解」 陰で福山氏は前原氏を「器の小さな男」

国内 政治

  • ブックマーク

Advertisement

「あの二人が元の鞘に収まることなんて未来永劫ありません。同じ釜の飯を食った仲ではありますが、前原さんは“盟友”だった福山さんを崖っぷちから突き落とそうとしましたからね」。こう語るのは京都の政界関係者だ。来月に控える京都府議選・市議選を前に和解したという国民民主党の前原誠司代表代行と立憲民主党の福山哲郎元幹事長。だが、二人の関係を周囲は冷めた目で見ている。

 ***

ポスターで維新の猛追を交わした福山氏

 両者が完全に決裂したのは昨夏の参院選だった。改選を迎える福山氏が苦戦を強いられているなか、前原氏は「国民京都府連としては福山さんに一本化する義理や借りは全くない」と公言。選挙戦が始まるや連日のように京都入りした吉村洋文・大阪府知事と肩を並べて日本維新の会の新人候補を応援した。

 吉村・前原連合の攻勢に落選一歩手前まで追い込まれた福山氏だったが、終盤で“奇策”を講じて挽回を図る。それが「京都のことは京都で決めよう」というポスターだった。

「通常は党首の写真などが載る政党ポスターに、《まっとうな政治 京都のことは京都で決めよう。立憲民主党》というフレーズだけを印字し、京都中の街角に数千枚を貼り付けたのです。大阪人に対して京都人が抱いているプライドをくすぐる戦法が功を奏し、福山氏は終盤で盛り返してギリギリ議席を守りました」(京都政界関係者)

 そんな経緯で亀裂を深めた両者であったが、参院選後、双方が抱えた悩みが統一地方選であった。前回の市議選では5選挙区が競合し、3選挙区で共倒れしていたからである。

次ページ:労組の仲介で“手打ち”

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。