“社員ゼロ”で100店舗達成 お肉専門無人販売所「おウチdeお肉」が「万引きも許容範囲」と話す納得の理由

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“万引きしたら拡散します”

 無人販売所の最大のリスクとされる万引き防止策として、おウチdeお肉の各店舗には死角を防ぐように4~5台の防犯カメラが設置。セキュリティに細心の注意を払っているように見えるが、意外にも「万引きの発生をアンラッキーとは捉えていない」という。

「店舗内には“万引きは見つけ次第、SNSで拡散します”とのPOPを掲げ、実際、これまで犯行映像をTwitterなどに上げて晒してきました。その拡散効果は侮れず、公開した映像を見て、おウチdeお肉を知ったという人も少なくない。それをまたテレビ局がニュースとして取り上げることで、さらに知名度アップに繋がるという相乗効果を生み出しています」(亀井氏)

 話題になればなるほど、“万引きすれば晒される”といった心理的な抑止効果も醸成。「多少の万引きは許容してもプラス面のほうがはるかに大きい」と語るのだ。

「これまで実際にあった万引き件数は20件程度で、そのほとんどで犯人は捕まっています。SNSに上げることでネット上に“特定班”が自然発生し、犯人の素性を突き止めたケースもある。他にも監視カメラの映像だけでなく、指紋から足跡まで採取できる証拠類はすべて警察に提供しており、フルフェイスでの犯行であっても絶対に捕まらないわけではない。そもそも高くて単価4000円程度の肉を万引きして、逮捕や晒されるリスクを負うのは、普通の感覚の持ち主なら“割に合わない”と考えるでしょう」(亀井氏)

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