侍ジャパンの視聴率がスゴすぎて他の番組にトンデモない影響が…イタリア戦は29年前の名勝負を超える可能性も

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韓国との因縁

 第1回WBCで決勝のキューバ戦に次ぐ高視聴率は、準決勝(同3月19日)の韓国戦(36・2%)だった。

「今回、日本が韓国に圧勝した後、Twitterでは『向こう30年』がトレンドワードになっていました。この言葉は06年の第1回WBC開催直前にイチロー(49)が『(韓国などのチームには)向こう30年、日本にはちょっと手を出せないな、みたいな、そんな感じで勝ちたいなと思っています』とコメントしたものです。この言葉が韓国チームを刺激し、1次リーグ、2次リーグとも日本は韓国に敗北。挙げ句、マウンド上に太極旗を突き立てられるという屈辱まで受けた。もっとも、迎えた準決勝は6-0で韓国を下しました」

 続く2009年の第2回WBCで日本は、全9試合のうち5回も韓国と戦うことに。

「韓国とは互いに2勝2敗で決勝に挑みました。それまで不振だったイチローが決勝戦で甦り、3-3の同点で迎えた10回表2アウトに打席が回ると勝ち越しの2点タイムリーを放ち、日本は2大会連続の優勝を決めました。この日(06年3月24日)の放送は平日の昼だったにもかかわらず、視聴率は37・6%を記録しました。日韓戦は高視聴率になることが多いのですが、この大会以後、韓国は1次リーグで敗退してきたので、WBCでは14年ぶりの対決となったことも高視聴率の理由でしょう。野球以外で見ても、昨年のサッカーW杯『日本×コスタリカ』の42・9%を上回っています」

 オワコンどころか、テレビ離れをも払拭する勢いだ。

WBCの後番組は倍増

「韓国戦の占拠率は何と73・5%! テレビを点けている4台に3台近くがWBCにチャンネルを合わせていたことになります。個人視聴率は28・9%で、最も見ていた視聴者層はやはり往年の野球ファン世代であるM3層(50歳以上の男性)の43・4%、次いでF3層(50歳以上の女性)の38・6%は当然としても、それに続くのは意外なことにF2層(35~49歳の女性)の24・2%で、M2層(35~49歳の男性)の21・2%よりも高かった。つまり、女性視聴者のほうが多かったことになります。もしかすると、野球選手にもイケメンが多いことに気づいたのかもしれません。コア(13~49歳の男女)視聴率は19・0%と立派なものでした」

 試合中、東京ドームの観客席を映すと、侍ジャパンのユニフォームを着込んで応援する若い女性の姿が少なくなかった。

「それはテレビの前の視聴者も同様だったでしょう。おかげで『日本×韓国』を放送したTBSが中継延長のため1時間20分遅れで放送したドラマ『100万回言えばよかった』は、前週の6・2%から12・4%に倍増しました。一方で、ウラ番組は壊滅状態に。『日本アカデミー賞』(日テレ)は5・1%、『報道ステーション』(テレ朝)に至っては世帯2・1%(個人1・2%)で言うまでもなく過去最低の記録となりました」

 この影響は、各局の年度視聴率にも及んでいる。

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