もはやコスプレ大会? 東京マラソン2023、奇抜なランナーたちの姿をリポート

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パリ五輪でのメダル獲得は難しい?

 一方で選手たちは、今回の東京マラソンで一定の結果を残したといえる。男子では、全体で7位、日本人選手としてはトップでゴールした山下一貴(いちたか)選手の2時間5分51秒は日本歴代3位に当たる好記録。期待された大迫傑(すぐる)選手は2時間6分13秒で、全体9位、日本人3位に終わったが、パリ五輪マラソン代表選考会のMGC出場権はしっかり確保した。だが、世界のマラソン歴代記録を改めて見直すと、ベスト100位には、鈴木健吾選手が2021年に出した日本記録、2時間4分56秒がかろうじて77位に入るだけで、今回の山下選手の2時間5分50秒台の記録など全くの圏外だ。女子も同様で、野口みずきが2005年に出した日本記録が歴代44位にランクインされるが、その後世界で注目を集めるような日本人選手は生まれていない。近年はやりの厚底シューズの使用でタイムは上がり、世界との差は縮まったように見えていたが実はケニア、エチオピアといった強いアフリカ勢との差は広がっているのだ。今のままだと来年のパリ五輪でのメダル獲得はかなり難しいミッションとなるに違いない。

週刊新潮 2023年3月16日号掲載

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