東京新聞・望月衣塑子氏は「記者」なのか「活動家」なのか 法務大臣会見で目撃した“偏り”

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長すぎる

 司会は挙手し続ける望月氏を明らかに意識していた。どこかのタイミングで当てざるを得ないのだろう。「東京新聞さん」。いよいよ望月氏の2回目のターンが回ってきた。

「えーと、重ねて入管ですけれども……」とやはり、ワンイシューで攻め始める望月氏。

「UNHCRの見解を踏まえてどうだったかとか個々のやりとりは答えられないという言い方ですが、そもそもUNHCRや国連人権理事会の人権委員会等々から、再三にわたって上限設定のない今の入管法とか第三者機関の判断がないようなものは問題視されたままです。おそらく法務部会で了承された、自民党で了承された案を見ますと、これは一体的に解決と言いながら、国連人権理事会等々が言っているような長期収容、上限設定のないまま、そして第三者機関の判断もないまま、新たな法案を通そうとしているというのが現状だと思います。個々のやりとりが説明できないではなくて、国際的にこういったところから批判を受けている部分の指摘が反映されないまま、なぜこの法案を通そうとするのかお答えいただきたいのと……」

 まず長い。これでようやく半分である。それに、あっちこっち話が行き過ぎで何を言っているのか頭に入ってこない。下記が続きだ。

「先日、一部報道のメディアの方が、1400人の方が今、所在が不明になっているというようなお話が出ていました。この中で、仮放免をいっぱい出したことと影響もあるのではないかという答弁がありましたけれど、なぜこういった方たちが収容に戻らないのか。おそらくは施設の中での様々な非人道的な扱い、医療体制、ネットが全く使えないなど、海外の収容施設ではあり得ないような非人道的な扱いがあるのではないか…(後略)」

齋藤大臣の回答は

 前出の某社記者は、後段の質問について「明らかに偏っている」と指摘する。

「大前提として、入管施設に入っている外国人の中に犯罪者が多く存在することを度外視しています。そんな人たちが仮放免を得たら、強制送還されたくないと逃げるのは当たり前の話。それを入管施設内の非人道的扱いがあるからと決めつけているのはおかしいでしょう」

 さらに、「ネットが全く使えない」環境を問題視したくだりについては、

「フィリピンでルフィ事件が起きたばかりなのに、なぜ収容者の性善説に依拠して、収容者の権利拡大ばかり主張できるのか」

 と呆れるのである。

 では、この1分35秒、文字にして650字に及ぶ長すぎる質問に対する大臣の回答はーー。

「まず、個々のケースに関わるような話につきましては、やはり差し控えるべきだろうと思っておりますし、このケースについても、その積み重ねの結果としてそのようになっているということでありまして、何か制度上に大きな問題があってそうなっているということでは必ずしもないのではないかと思っております(後略)」

 1400人の逃亡問題について答えているのだろうが、何を言っているのかよくわからなかった。だが、ダラダラと的を絞って質問しない望月氏の責任にも感じる。前出の記者も、「会見では、いかに工夫して取材対象から意義ある言葉を引き出すかが記者の腕の見せ所。けど、彼女の目的は自分の意見を述べること。質問しただけで満足しているんでしょ」と語る。

 その後も、質問が打ち切られるまで望月氏は手を挙げ続けるのであった。以上が、「デイリー新潮」記者が目撃した、法相会見における望月氏の“実態”である。

 このように望月氏が法相会見で自由に質問ができるのは、東京新聞の記者として参加しているからである。「デイリー新潮」記者は記者クラブに加盟していないため、特別に申請し許可を得なければならなかった。同紙にも法務省内で問題視されている望月氏のふるまいについてどう思うかと尋ねたが、

「特にコメントはありません」(東京新聞編集局)

 との回答だった。

デイリー新潮編集部

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