菅前首相の「岸田批判」トーンダウンの理由は?

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盟友関係をおもんぱかって

 それでも、そこまで大きなムーブメントに発展しないのには理由があるという。

「菅氏本人がそれを望んでいないということなのでしょう。盟友関係にある森山裕選挙対策委員長の立場を踏まえてということもあるようです」(同)

 どういうことなのか?

「4月には統一地方選や衆院補選が予定され、その勝敗の責任を選挙対策委員長が取る必要が出てくる可能性がある。菅氏が政権の足を引っ張ることで選挙に負け、森山氏の立場が危うくなることは菅氏の本意ではないので、そのあたりの発言を控えめにしているということはあると思います」(同)

 仮に岸田首相がそのあたりの「打算の関係」を見越して森山氏を配置していたのだとしたら、なかなかの策士ということになるだろうか。

「何かと“人事下手”と揶揄される首相ですが、森山氏のことは確かにそうかもしれませんね」(同)

 もっとも、菅氏による岸田批判は、それによって議員がなびいてくることを狙っていたことは疑いない。政権の弱体化が進めばそういった批判が改めて噴き上がることは間違いなさそうだ。

デイリー新潮編集部

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