共同通信「第二の桜ういろう」被害者が語った 記者から届いた謝罪文と承認欲求丸出しプロフィール

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応接室で法務部長、総務部長と面談

 Bさんは有給休暇を取得し、その日のうちに、弁護士に対応を相談の上、港区東新橋の共同通信本社に向かった。本社に到着したのは午後3時過ぎ。A記者が深夜3時に投稿してから、わずか半日足らずというスピードである。電車で向かっている最中にA記者の投稿は削除されていた。

 受付で要件を伝えると総務部長が下まで降りてきて対応した。その後、応接室に通され、法務部長らと向き合った。法務部長はA記者が共同通信に所属する記者であることを認めた上で「Aに確認したところ、仕事納めの日で酔っ払って投稿したと認めた。他者を誹謗中傷するツイートに該当すると思うので、社内の規定も踏まえて対応したい」と説明した。

「以前にもAはTwitter上での問題行動があったようで注意したことがあるとの話でした。『ただ、表現の自由の問題もあり、Twitterの利用を会社が強制的に制限するのは難しい』とも話していて、その点については私も理解すると伝えました」

 同日夜、法務部長から、A記者にアカウント削除を求めたところ、本人が応じ、アカウントが削除された、との連絡が入った。

A記者から届いた謝罪文

 その後、A記者本人からメールで届いた謝罪文が以下である。

〈共同通信のAです。連絡先は本社から教えて頂いたものです。このたびは、私がTwitterのアカウントで軽はずみに、「政府のワンコ(犬)」などとBさまの名誉を著しく傷つけるツイートをしてしまいたいへん申し訳ございませんでした。先ほど、Bさまが弊社本社に連絡した旨を所属長より伺っております。私が年内最終勤務を終え、飲酒中にたまたまみかけたフォロワーのツイートに反応し、とっさにツイートしてしまいました。深く反省し、先ほど削除しました。二度とこのようなツイートをBさまに対してのみならず、他者さまへもしないことを固く誓い、改めておわび申し上げます。たいへん申し訳ございませんでした〉

 稚拙な表現が若干気になるが、反省しているようである。そして、世間が桜ういろうで騒いでいる真っ只中の2月17日に、けん責の懲戒処分が下されたのだった。

 Bさんはこう振り返る。

「結果的に共同通信社が誠実に対応してくれてよかったと思っています。今後は、特定個人の誹謗中傷をせずに、不正を働く権力者に立ち向かったり、誹謗中傷の防止に資する記事を書いたりすることにエネルギーを注いでほしいです」

A記者を直撃

 A記者の携帯に電話し、Bさんへ誹謗中傷ツイートしたことは事実か、記者としてどう考えているのか等聞いたが、何を聞いてもおどおどした口調で「本社のほうへ問い合わせてくれますか」と答えるのみだった。

 共同通信の同僚は呆れてこう語る。

「業界では、第二の桜ういろうがAだという話はすでに広まっています。記者としてまだ半人前のくせに、ジャーナリストだなんて粋がって匿名アカウントで遊んでいる暇があったら、もっと夜回りを頑張ってくれと言いたい。情けない限りです」

デイリー新潮編集部

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