阿部慎之助“鬼軍曹”宣言で次期監督「消滅」危機 宮本慎也元ヘッドの「二の舞」懸念の声

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原監督と“同時辞任”も

 18年、次期監督候補の呼び声が高かった宮本氏はヘッドで古巣ヤクルトへの復帰を果たした。同年は最下位から2位へと躍進したが、翌19年は16連敗を喫するなど低迷を極めた。シーズン終盤の9月8日には小川淳司監督(当時)とともに引責辞任する意向を表明するに至った。

「宮本は次期監督含みでヘッドに就任した経緯もあり、たった2年で辞める必要はないだろうと思っていた。実際に小川監督には残留するよう勧められたと聞く。しかし、宮本の決意は固かった。村上(宗隆内野手)ら選手には厳しく指導していたことで、自分の出処進退にも相応の厳しさが求められるとの自覚があった。選手時代から保身に走るコーチを見てきたこともあり、自分はそうしないという信念もあったようだ。現役時代の稼ぎや、コーチを辞めても仕事に不自由しないなど恵まれた事情があったとは思うが、早すぎる辞任だった」(前出の元監督)

 阿部ヘッドは言わずと知れた「ポスト原」の最有力候補である。19年限りで現役引退後、21年までのほぼ2年間は2軍監督を務め、今季から監督に次ぐナンバー2になった。満を持して原監督の後任となる機運が高まっている。

「巨人の次期監督は一時、桑田(真澄ファーム総監督)や元木らも候補に挙がっていたが、これは阿部が気を緩めないよう、あえて後継者レースが存在することを原監督が演出したに過ぎない。当初から阿部が本命で、今季のヘッドへの配置転換でその路線が明確になった。ただ、こうした背景に加え、選手への厳しい指導などが宮本と重なるところがあるだけに、同じ道を歩むことにならなければいいのだが……」(同)

 今季の巨人は、オーナーから優勝を義務づけられたペナントレースとともに、波乱含みのポスト原の行方からも目が離せなくなりそうだ。

デイリー新潮編集部

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